ワインのアルコール度数って気にしたことありますか?
実は味わいにも影響する重要なものなんですよ
そこで今回はワインのアルコール度数と、その見分け方を解説します!
この記事を読んでわかること
ワインのアルコール度数
アルコール度数
ワインのアルコール度数はどのくらいかご存知でしょうか?
実は結構幅があります!
市販されているものの多くは9度〜15度です(一般的な度数としては12度くらい)
アルコール度数は、必ずラベルの端もしくは裏に記載されています(記載必須事項)
具体的には、海外のワインならアルコール:ALCOHOLの頭文字を取った「ALC」と
アルファベットで表記されているあとに、%で数字が記載されています
ワインのアルコール度数は、ビール(約5%)よりは高く、日本酒(約15%)よりは少し低いアルコール飲料として部類されます
アルコール度数はなぜ異なるか
なぜ、ワインによってアルコール度数が異なるのでしょうか?
それは、ワインの原料であるブドウの糖度がワインによって異なるからです
ワインとは、醸造過程で原料であるブドウの糖分(糖度)が、アルコールに変わることでワインになります(下図)
ブドウに含まれる糖分の量は、ブドウによって異なります
そのため、糖度(糖分)の高いブドウはアルコール度数の高いワインになり、
糖度(糖分)の低いブドウはアルコール度数が低いワインとなります!
ブドウの糖度
ブドウの糖度がアルコール度数に影響していることがわかりました
では、ブドウの糖度は何によって決まるのでしょうか?
それは主に、「ぶどうの品種」、「収穫時期」、「ワインの産地」、「発酵方法」になります
ブドウ品種
ブドウはワイン用、食用合わせて、世界に10,000種以上の品種があるといわれています
ワイン用で使用されるブドウ品種だけでも、多くの種類があり、それぞれブドウの糖度が異なります
品種ごとに特徴があり、もともと糖分を多く含んでいるブドウや、なかなか糖分が上がらないブドウがあります
ワインを造る際に、これらブドウ品種の選別は非常に重要となります
収穫時期
糖度はブドウの収穫時期によっても影響を受けます
ブドウの収穫時期が遅ければ遅いほど糖度は上がっていくことが知られています
そのため、ワインのアルコール度数を十分高めるために、糖度の高いブドウを収穫する必要があるため、あえて収穫時期を遅らせる栽培手法があります
通常の収穫時期を1週間程度遅らせるだけで、より糖度の高いぶどうを収穫できます
ワイン産地
ワインの産地も、ブドウの糖度に重要な要素です。
ワイン産地によって、気候条件や日照時間が異なり、これがブドウの糖度に影響を与えます
カリフォルニアのように、暖かく日差しの強い地域ではブドウの果汁が凝縮され、糖分も増えやすくなります
一方で、ドイツのように、涼しい地域などでは、日差しが少なく気温も低いため、糖度が低いブドウが育ちやすくなります
発酵方法
醸造過程における発酵度合いの差も、アルコール度数の差に大きく影響します
通常、赤ワインは発酵を最後まで進めるため、アルコール度数が高くなりやすく、
白ワインは製造の途中で発酵を止めたりするため、赤ワインに比べてアルコール度数が低くなります
白ワインのように、製造の途中で発酵を止めると、もともとあった糖分が全てアルコールに変わらないため、糖分がワインに残り、甘めの飲みやすく感じるワインとなることがあります
アルコール度数によるワインの選び方
アルコールはワインのボリューム感(ボディ)に影響を与えます
ワインのボディ(軽めとか、重めとか)は、甘み、酸味、渋みとアルコールのボリュームのバランスによって決まります
アルコール度数の高めのワイン
アルコール度数が高めのワイン(約13~15%)は、
- 13~14%:ピノ・ノワール@ボルドー
- 13.5~14.5%:シャルドネ
- 13.5~15%:カベルネ・ソーヴィニヨン、マルベック、サンジョヴェーゼ、シラー
- 14~15%:シラーズ@オーストラリア、シラー@アメリカ
- 14.5%:ソーテルヌ
- 14~15.5%:グルナッシュ、ジンファンデル
アルコール度数の低め〜普通のワイン
アルコール度数が低め〜普通のワイン(10%以下〜13%)は、
- 7~8%:リースリング@ドイツ
- 9〜10%:甲州
- 10.5~12%:リースリング@ニュージーランド、マスカット・ベーリーA@日本
- 11.5~12.5%:ランブルスコ
- 12~13%:ピノ・グリ
- 12.5~13%:ソーヴィニヨン・ブラン
ワインの選び方
通常、ワインを飲む時に考えた方が良いのは、ワインの飲む順番です
もちろん料理によってワインは変わってきますが、基本的な考え方として
アルコール度の低いものから、高いものへ順番に味わうのが良いとされます
これは、料理でも同じで、いきなりメインを食べないのと理屈は一緒です
そういう意味からも、ブドウ品種や生産地域によって、ざっくりとアルコール度の高い・低いが頭に入っていると、ワインを選ぶ時に重宝しますよ!