ワインを好みを聞かれたときに、なんと答えていますか?
「甘めの白で」とか「重い赤ください」とかでしょうか?もちろん、それでも全然問題ありません。ただ、ブドウ品種の特徴をちょっと理解しておくだけで、ワインの注文だけでなく、合わせる料理の幅も広がり、さらには会話も弾むこと間違いなし‼️
今回はワインの世界では超基本的な5つのブドウ品種を紹介します
この記事を読んでいただきたい方
- ワインのことに興味があるが、よくわかっていない方
- ワインはよく飲むけど、ブドウ品種までは知らない方
- ワイン用ブドウ品種もある程度は知っているけど、復習したい方
赤ワインのブドウ品種
赤ワインの原料となるブドウは黒ブドウと呼ばれています。赤ワインを醸造する際には、収穫されたブドウの実を果皮や種ごと一緒に発酵させます。そのため、赤ワインは赤い色になります。
赤ワインは味が濃く、渋みや酸味があるのが特徴です。特に果皮や種に含まれているタンニンは赤ワインに渋みを与え、渋みが強いかどうかがワインの重さ(軽い〜重い)を決める重要な要素の一つとなっています。
赤ワインで、まず抑えておきたい3つの品種を紹介します
- カベルネ・ソーヴィニヨン
- メルロー
- ピノ・ノワール
カベルネ・ソーヴィニヨン
カベルネ・ソーヴィニヨンとは?
カベルネ・ソーヴィニヨンは、フランスボルドー地方原産の黒ブドウ品種です。フランスのみならず、世界中で広く栽培されているブドウ品種のひとつです。深みのある色で、タンニンがたっぷりと含まれているため、力強く濃厚で、赤ワインらしい味わいに仕上がります。
通常、カベルネ・ソーヴィニヨンでワインを造る際は、他の品種とブレンドされます。単一品種(カベルネ・ソーヴィニヨン100%)として造られる場合もありますが、多くはありません
栽培は温暖な気候でよく育ち、フランスのボルドー地方、イタリアのトスカーナ地方、アメリカのカリフォルニア、チリのセントラル・ヴァレーが有名な産地です
カベルネ・ソーヴィニヨンの味わい
香りは、ブラックベリー、杉、甘草、ナツメグ、カカオなどを感じとれ、テイストは果実からくる豊かな甘味と、なめらかな酸味、そして力強い渋み(タンニン)を味わえ、どっしりとした濃厚な赤ワインの王様的な存在です。
カベルネ・ソーヴィニヨンに合う料理
カベルネ・ソーヴィニヨンのような、渋みが強くて味が濃いフルボディのワインには、濃い目の料理がよく合います。特に牛肉との相性はバツグンです。牛肉以外の肉料理でも、ウスターソースやデミグラスソースなどの味付けとの相性はすごく良いです。
ピノ・ノワール
ピノ・ノワールとは?
ピノ・ノワールは、フランスのブルゴーニュ地方を代表する黒ブドウ品種です。また、シャンパーニュの原料としても使用されています。通常、ピノ・ノワールから造られるワインは、ほとんど単一品種で造られます。ピノ・ノワールを用いた赤ワインの特徴は、透明感のあるルビー色で比較的ライト、渋みが少なく酸味がほどよい、軽くエレガントな味わいです。熟成を経ると官能的なほどの美しい質感や、芳醇な香りを表現します。
テロワール(気候・風土)や造り手の心遣いの違いが一番表れると言われ、一度ピノ・ノワールにハマると抜け出せなくなると言われています。
栽培は冷涼な気候の産地でよく育ち、フランスのブルゴーニュ地方をはじめ、アルザス地方、シャンパーニュ地方、ドイツやオーストリアが代表的な産地です。
ピノ・ノワールの味わい
香りは、ラズベリー、イチゴ、すみれ、シナモン、紅茶など、赤い果実系を特徴とするチャーミングな香りで、まろやかな甘味の中に、きめ細かい酸味とサラサラとしたタンニンを感じれるテイストが特徴です。
ピノ・ノワールに合う料理
ピノ・ノワールのような、渋みが穏やかで口当たりがライトなワインには、同じようにあっさりとした味付けの料理がよく合います。おすすめは、鶏肉や豚肉を使ったカレーライスやマリネ、サラダなどが良いでしょう。味付けがあっさりとしている和食にもよく合います。また、甘酸っぱいソースの料理や甘さ控えめのスイーツおつまみとの相性も良いです
メルロー
メルローとは
メルローはフランスボルドー地方が原産の黒ブドウ品種で、深みのある色合いと、きめ細なタンニンを特徴とする、まろやかで口当たりの良いワインです。メルローは、カベルネ・ソーヴィニョンやピノ・ノワールに並ぶ人気の国際品種のひとつです。
ボルドー地方では、メルロー種の単一品種として造られるケースはまれで、カベルネ・ソーヴィニヨンやカベルネ・フラン等とブレンドされることが多くなっています。
メルローの栽培は、どんな環境にも適応できる性質を持っているため、世界中で広く栽培されています。日本においても、メルローは広く栽培されており、特に長野県や山梨県、北海道で質の高いメルローのワインが造られています
メルローの味わい
メルローは、プラム、ブルーベリー、甘草、チョコレートなどの香りを持ち、まろやかな甘味と滑らかな酸味、そしてきめ細やかなタンニンを特徴とした、丸みのある柔らかなテイストで大変飲みやすいワインです
また、味わいは産地によってもだいぶ表情が変わり、温暖な栽培地域ではベリーのジャムのようなアロマを感じ、冷涼な栽培地域では赤い実の果実の香りを感じます。日本のメルローでは青いベジタブルなアロマも感じたりします。
メルローに合う料理
ミディアムボディのメルローは丸みのある、柔らかな味わいが特徴のため、同じような、まろやかな味付けの肉料理(ハンバーグなど)と相性は抜群です
その他、牛肉にもシーフードにもぴったり合います。醤油やトマトソースなどのあっさりした味付けの料理から、デミグラスソースなど少し濃いめの味付けまで、幅広く合わせることができます。使い勝手の良いワインなので、常備しておくと良いでしょう。ワインのチョイスに迷った場合にメルローは大変良いワインです
白ワインのブドウ品種
通常、白ワインは白ブドウから作られます。種や果皮を抜いた状態で醸造されることが多いため、タンニンの量が少なく、優しい口当たりのワインになります。赤ワインのように軽い〜重いという表現は使わず、その味わいは甘口〜辛口と表現されます。また一般的にアルコール度数が低いためため飲みやすく、長く楽しめるのも特徴です。
白ワイン用のブドウ品種では次の2つを抑えておきましょう!
- シャルドネ
- ソーヴィニヨン・ブラン
シャルドネ
シャルドネとは?
フランス ブルゴーニュ地方原産の白ブドウ品種で、世界中で最もよく見るワインで、白ワインの王様的存在です。ブドウ自体には特徴がないため、産地や造り手さんによって、いろんな味わいにもできるという特徴を持っているワインです
例えば、ブルゴーニュのシャルドネは、ふくよかで香ばしい味わいに、南半球のシャルドネは、南国系のフレーバーを感じる味わいに、といった具合に同じ品種でもテイストの振り幅が大きいのがシャルドネです
シャンパーニュの原料としても有名です
シャルドネの味わい
シャルドネは、産地によってレモン、ライム、リンゴ、洋ナシ、白桃、ヘーゼルナッツ、バター、貝殻、石灰と様々な香りを持つことができ、キリリと切れ味のある芳醇でコクのある豊かな味わいを持ちます
シャルドネに合う料理
産地によって味わいを変えるシャルドネには、ワインに料理を寄せていくようにすると良いでしょう。ふくよかな味わいのシャルドネには、旨みやコクを持つ料理が合わせやすいです
さっぱりしたミネラル感の多いシャルドネには魚介料理、サラダなどさっぱりした味わいの料理を合わせるのが良いでしょう
ソーヴィニヨン・ブラン
ソーヴィニヨン・ブランとは?
ソーヴィニヨン・ブランは、主にフランス ボルドー地方やロワール地方で栽培されている白ワイン用ブドウ品種で、ニュージーランドでも多く栽培されています。ソーヴィニヨンと略されることもありますが、その際はソーヴィニヨン・ブランを指します。
非常に爽やかな味わいで、食前から楽しむことができます
ソーヴィニヨン・ブランの味わい
ソーヴィニヨン・ブランは、夏草やハーブ、柑橘系(レモン、青リンゴ、グレープフルーツ)の皮、菩提樹、コリアンダー、貝殻、石灰の香りが特徴的で、温暖な地域で造られたブドウからはトロピカルフルーツのような香りが感じられます
爽やかな酸味と豊かなミネラル、そしてグレープフルーツのようなほろ苦い味わいを持ちます
ソーヴィニヨン・ブランに合う料理
ソーヴィニヨン・ブランは、気分をリフレッシュしたい時やさっぱりしたい時に飲むとテンションが上がります。ハーブのようなアロマが大変心地よく感じます。
爽やかな酸味と繊細で上品な味わいのソーヴィニヨン・ブランには、さっぱりとしたシーフードなどがよく合うでしょう。柑橘やハーブを添えたような料理との相性も良いでしょう。
まとめ
ワインは「人を呼ぶお酒」といわれ、一本のワインを仲立ちに、人と人とが結びつき、人生を素晴らしいものにします。
ブドウ品種の特徴を知っておくことで、料理のチョイスも変わってきますし、マリアージュが良いと会話も弾み、楽しい気分になります。
今回ご紹介した5つのブドウ品種は最も基本となる品種なので、覚えておいて損はないでしょう。これ以外にもたくさんの品種が存在しますので、別の機会に紹介したいと思います!