ソムリエ/ワインエキスパート試験対策について、教本の出題ポイントをまとめています
昨年度からの変更点や、頻出箇所などポイントを抑えて解説します
最後に確認問題を掲載してありますので、理解度の確認に使用してください!
昨年からの主な変更点
- 2022年ヴィンテージ情報の更新【P.202】
- ブドウ品種別栽培面積の表が黒ブドウと白ブドウを統合した一覧に改訂(以前は黒ブドウ、白ブドウそれぞれの順位表)【P.204】
- ピエモンテの主要なD.O.P.ワインに「Canelli」が独立。D.O.C.G.一覧表および項末のD.O.P.一覧にも追加【P.211、P.214、P.267】
ブドウ品種別栽培面積は黒ブドウと白ブドウが統合され、サンジョヴェーゼが第1位となっていますので、必ず覚えましょう!
また、追加されたD.O.C.G.Canelliは押さえておきましょう
プロフィール
イタリア概要
✅全20州(北緯35°〜47°)
・首都ローマ(北緯41.5°)=函館、イタリア最南端ランペドゥーサ島(北緯35.5°)=東京
・北大西洋海流(暖流)により温暖
・北側にアルプス山脈、イタリア半島の中央にアペニン山脈
・アドリア海(東側)、ティレニア海(西側)、イオニア海(南側)
✅古代ギリシャ人が「エノトリア・テルス」(ワインの大地)と讃えた
✅フランス、スペインとともに世界の三大ワイン生産国
✅2022年ヴィンテージ情報
・温暖化の影響が劇的に出た年
・7月までのデータでは歴史上最も暑い年
・生産量激減が予想されたが、最終的な生産量は前年比6.1%増(温暖化への適切な対策が取れるようになった)
✅歴史
・ギリシャ人:イタリア南部にワインを普及、エルトリア人:イタリア中部にワインを伝播
・サンテ・ランチェリオ:ソムリエの先駆け
・1716年:コジモ3世によるワイン生産地の線引き(Chianti、Pomino、Carmignano、Val d’Arno di Sopra)→原産地呼称制度の最初の例
・1970年~80年代:イタリアワイン・ルネッサンス→スーパータスカン
✅土壌と代表的ワイン
・石灰質土壌:ガヴィ
・火山性土壌:ソアーヴェ、タウラージ、エトナ
・氷堆石土壌:フランチャコルタ
・花崗岩:ガッルーラ
✅ブドウ品種別栽培面積
1位:サンジョベーゼ、2位:グレーラ、3位:ピノ・グリージョ
イタリア20州はすべて地図上の位置も含め覚えましょう!
最新のヴィンテージ情報は、ポイントを押さえておきましょう
ブドウ品種別栽培面積は1~3位までは覚えるようにしましょう
ワイン法
✅1716年:コジモ3世がキアンティ、カルミニャーノ、ポミーノ、ヴァル・ダルノ・ディ・ソプラのワイン生産地の線引きを行う
✅1963年:原産地呼称法を公布
✅ワインの格付け
①D.O.P.(保護原産地呼称ワイン)
→従来どおりD.O.C.(統制原産地呼称)、D.O.C.G.(統制保証原産地呼称)表記も認められる
②I.G.P.(保護地理表示ワイン):ワインの85%以上がその土地で造られたもの
→従来どおりI.G.T.表記も認められる
③Vino(地理的表示のないもの)
✅Vino Frizzante:弱発泡性ワイン
・アルコール度は7%以上でなければならない
✅Vino Novello:新酒
①D.O.C.G.、D.O.C.、I.G.T.ワインにのみ認められる
②醸造期間は醸造開始後10日以内
③炭酸ガス浸漬法(MC法)で造られたワインが40%以上含まれていなければならない
④総体アルコール度11%以上、残存糖分10g/l以下
⑤ブドウを収穫した年の12月31日までに瓶詰めしなくてはならない
⑥ラベルにブドウ収穫年の記載
⑦10月30日零時1分より前に消費に供してはならない
イタリアのワイン法はしっかり覚えましょう!
D.O.P.ワインも従来どおりの記載法(D.O.C.やD.O.C.G.)で表記されることが多いので、各州の代表的なD.O.P.ワインもD.O.C.やD.O.C.G.として区別して覚えるようにしましょう!!
特殊ワイン及びその他
✅Vermut di Torino
・ピエモンテ州のベルモット(ニガヨモギ)
✅Limoncello
・カンパーニア州のレモンの皮で造るリキュール
✅Grappa
・イタリア北部の伝統的なブドウの絞り粕(ヴィナッチャ)から造る蒸留酒
✅ヴィン・サント
・トスカーナ、ウンブリアを中心に造られる陰干しワイン
上記お酒は、どこの州の特産で何を原料としているかをセットで覚えましょう!
ヴァッレ・ダオスタ州
✅州都:アオスタ
✅D.O.C.G.なし
✅イタリアで一番小さな州(シチリアの1/8)、ワイン生産量も最小
✅ドーラ・バルテラ川
✅ブドウ品種
【白ブドウ】
・プリエ・ブラン(ヴァッレ・ダオスタの狭い範囲でだけ栽培)
【黒ブドウ】
・フミン(ヴァッレ・ダオスタ固有の黒ブドウ)
・プティ・ルージュ(ヴァッレ・ダオスタで最も広く栽培)
主要なD.O.P.ワイン
✅Valle d’Aosta D.O.C.
州のプロフィールを押さえておきましょう!
ピエモンテ州
✅州都:トリノ
✅D.O.C.G.(19)最多!
✅二番目に大きな州(シチリアに次ぐ)
✅「山の麓」の意味
✅2014年「ピエモンテの葡萄畑の景観:ランゲ・ロエロ・モンフェッラート」世界文化遺産
✅ブドウ品種
【白ブドウ】
・コルテーゼ(ガヴィの品種)
・アルネイス(ロエロの白、スプマンテの品種)
・モスカート・ビアンコ(アスティ、カネッリの品種)
・ティモラッソ
【黒ブドウ】
・ネッビオーロ(霧の意味を持つ。イタリアで最も高貴な黒ブドウ。バローロ、バルバレスコの品種)
=スパンナ(北ピエモンテ)
=キアヴェンナスカ(ヴァルテッリーナ)
・バルベーラ
・ドルチェット
・ブラケット
✅地方料理と食材
・Bagna Cauda(バーニャカウダ)
・Tajarin(卵入り手打ち麺)
・Tartufo Bianco d’Alba(アルバ名産の白トリュフ)
・Gorgonzola(D.O.P.チーズ、牛乳、青カビ)
D.O.C.G.総数は19で州別で最多となっています!
ピエモンテ州はネッビオーロのシノニムや、地方料理と食材もよく出題されます
主要なD.O.P.ワイン
✅Alta Langa(スプマンテ白/ロゼ)D.O.C.G.
・瓶内二次発酵(ノーマル:30ヶ月熟成、リゼルヴァ:36ヶ月熟成期間を要する)
✅Asti(白/スプマンテ/ヴェンデンミア・タルディーヴァ)D.O.C.G.
・甘口ワイン
・モスカート・ビアンコ
・アスティ・スプマンテ(スプマンテタイプ)
・モスカート・ダスティ(微発泡性タイプ)
・モスカート・ダスティ・ヴェンデンミア・タルディーヴァ(遅摘みタイプのモスカート)
・辛口ヴァージョンのアスティ・セッコも認められている
・多くはシャルマ方式で造られるが、瓶内二次発酵を行う生産者もいる
✅Barbaresco(赤)D.O.C.G.
・ネッビオーロ
・「バローロの弟」、「ピエモンテの女王」などと称される
・26ヶ月熟成(リゼルヴァは50ヶ月)
✅Barolo(赤)D.O.C.G.
・ネッビオーロ
・「ワインの王であり、王のワイン」と讃えられてきた
・クーネオ県のバローロなど11コムーネで造られる
・38ヶ月(うち木樽18ヶ月)熟成、リゼルヴァは62ヶ月熟成
✅Brachetto d’Acqui/Acqui(赤/スプマンテ/パッシート)D.O.C.G.
・アスティの赤ワイン版
・ブラケット
✅Canelli(白)D.O.C.G.
・2023年アスティのサブゾーンから独立
・モスカート・ビアンコから造られる微発泡甘口白ワイン
✅Gattinara(赤)D.O.C.G.
・スパンナ(=ネッビオーロ)
✅Gavi/Cortese di Gavi(白/スプマンテ/フリッツァンテ)D.O.C.G.
・コルテーゼ
✅Ghemme(赤)D.O.C.G.
・スパンナ(ネッビオーロ)
✅Nizza(赤)D.O.C.G.
・バルベーラ100%
✅Roero(赤/白/スプマンテ)D.O.C.G.
・赤はネッビオーロ主体
・白、スプマンテはアルネイス主体
✅Terre Alfieri(赤/白)D.O.C.G.
・2020年D.O.C.G.昇格
・白はアルネイス主体
・赤はネッビオーロ主体
✅Langhe D.O.C.
・スーパー・ピエモンテがこの呼称を名乗ることあり
ピエモンテ州は19のD.O.C.G.があり、近年Terre Alfieri(2020年)、Canelli(2023年)が追加となっています!
すべて覚えるのは大変ですが、まずは上記の重要なD.O.C.G.について、品種と規定熟成期間などをしっかり覚えましょう!ネッビオーロについてシノニムも問われます。
バローロ、バルバレスコは掘り下げた問題も出題されますので詳細に理解しましょう
リグーリア州
✅州都:ジェノヴァ
✅D.O.C.G.なし
✅イタリア最大の港町
✅新大陸を発見したクリストフォロ・コロンボ(コロンブス)を輩出
✅ブドウ品種
【白ブドウ】
・ヴェルメンティーノ
・ピガート(リグーリア州の白ブドウでヴェルメンティーノの一種)
・ボスコ(リグーリア州固有品種。D.O.C.チンクエ・テッレに使われる)
【黒ブドウ】
・ロッセーゼ(リグーリア州の黒ブドウ)
✅地方料理と食材
・Cima alla Genovese(仔牛のミンチ、野菜などを大きなロールにした料理)
・Riviera Ligureのオリーヴオイル(D.O.P.)
・Basilico Genovese(D.O.P.バジリコ)
”Genovese”と付く料理は、リグーリアの地方料理と覚えましょう
主要なD.O.P.ワイン
✅Cinque Terre D.O.C.
・5つの村の総称、世界遺産に登録されている
・Cinque Terre Sciacchetrà(陰干し甘口ヴァージョン)
D.O.C. Cinque Terreと、その陰干し甘口ヴァージョンは頭に入れておきましょう!
ロンバルディア州
✅州都:ミラノ
✅D.O.C.G.(5)
✅「山のワイン」産地:ヴァルテッリーナ
✅高級スパークリングワイン:フランチャコルタ
✅ミラノに大量にワインを供給してきた:オルトレポ・パヴェーゼ(D.O.C.)
✅ガルダ湖(イタリア最大)、マッジョーレ湖、コモ湖、イゼオ湖
✅ブドウ品種
【白ブドウ】
・シャルドネ(フランチャコルタ、オルトレポ・パヴェーゼに使用)
・ピノ・ビアンコ(フランチャコルタに使用)
【黒ブドウ】
・キアヴェンナスカ(=ネッビオーロ)
・ピノ・ネーロ(=ピノ・ノワール:オルトレポ・パヴェーゼ、フランチャコルタに使用)
・バルベーラ(オルトレポ・パヴェーゼの主要品種)
・クロアティーナ(オルトレポ・パヴェーゼの主要品種)
✅地方料理と食材
・Minestrone(野菜のスープ)
・Costoletta alla Milanese(ミラノ風仔牛のカツレツ)
・Gorgonzola(D.O.P.チーズ、牛乳、青カビ)
主要なD.O.P.ワイン
✅Franciacorta(スプマンテ白/ロゼ)D.O.C.G.
・シャルドネ、ピノ・ネーロ、ピノ・ビアンコ、エルバマット
・イゼオ湖に広がる氷堆石丘陵が産地
・瓶内二次発酵(最低瓶内熟成期間18ヶ月→シャンパーニュより長い!)
・ロゼ、サテン(白ブドウのみを使ったフランチャコルタに許される名称)、ミレジマート
✅Moscato di Scanzo/Scanzo(赤甘口)D.O.C.G.
・モスカート・ディ・スカンツォから造られる甘口赤ワイン
✅Oltrepò Pavese Metodo Classico(スプマンテ白、ロゼ)D.O.C.G.
・ピノ・ネーロ主体
・瓶内二次発酵(最低熟成期間15ヶ月)
✅Valtelina Superiore(赤)D.O.C.G.
・キアヴェンナスカ(ネッビオーロ)主体
✅Sforzato di Valtellina/Sfursat di Valtellina(赤)D.O.C.G.
・キアヴェンナスカ(ネッビオーロ)主体
・スフォルツァートは「強化した」を意味(陰干しして糖度を高める)しロンバルディアでのみ使用される用語
✅Oltrepò Pavese D.O.C.
フランチャコルタは製法や熟成期間も問われますので覚えましょう!
また、スフォルツァートはロンバルディアで使用される用語なのでよく問われます!
トレンティーノ・アルト・アディジェ州
✅州都:トレント
✅D.O.C.G.なし
✅イタリアで最北(北はオーストリア、スイスと国境を接する)
✅ブドウ品種
【白ブドウ】
・トラミネール・アロマティコ(=ゲヴェルツトラミネール)
【黒ブドウ】
・スキアーヴァ(アルト・アディジェ地方固有の黒ブドウ)
・ラグレイン(アルト・アディジェ地方固有の黒ブドウ)
主要なD.O.P.ワイン
✅Trento D.O.C.
・近年成長著しいイタリアを代表するスパークリングワイン(瓶内二次発酵)
D.O.C.トレントはイタリアを代表するスパークリングワインのため、製法も含め覚えましょう!
ヴェネト州
✅州都:ヴェネツィア
✅D.O.C.G.(14)
✅ワイン生産量は20州で1位
✅国際ワイン見本市ヴィーニタリーが毎年ヴェローナで開催→「イタリアワインの首都」
✅ソアーヴェ、ヴァルポリチェッラ、バルドリーノなどよく知られた産地を擁する
✅プロセッコ:イタリアを代表する発泡性ワイン。2020年に生産本数が5億本を突破
✅ブドウ品種
【白ブドウ】
・ガルガネガ(ギリシャ系の白ブドウ、ヴェネト州を代表する品種、ソアーヴェの品種)
・グレーラ(以前はプロセッコと呼ばれていた白ブドウ)
【黒ブドウ】
・コルヴィーナ(ヴェネト州を代表する黒ブドウ、ヴァルポリチェッラの品種)
主要なD.O.P.ワイン
✅Amarone della Valpolicella(赤パッシート)D.O.C.G.
・ヴァルポリチェッラに使われるブドウを陰干しして造られる
・「Amaro」は後味に残る苦みの意
・コルヴィーナ・ヴェロネーゼ主体
✅Bardolino Superiore(赤)D.O.C.G.
・コルヴィーナ・ヴェロネーゼ主体
✅Recioto di Soave(白甘口パッシート/スプマンテ)D.O.C.G.
・ガルガネガ70%以上
・ブドウを陰干しして造られる甘口ワイン
✅Conegliano Valdobbiadene Prosecco(白/スプマンテ/フリッツァンテ)D.O.C.G.
・グレーラ主体、大半がシャルマ法、スプマンテとフリッツァンテあり
✅Colli Asolani Prosecco/Asolo Prosecco(白/スプマンテ/フリッツァンテ)D.O.C.G.
・グレーラ主体、大半がシャルマ法、スプマンテとフリッツァンテあり
✅Lison(白)D.O.C.G.
・タイ主体(=フリウラーノ)
・ヴェネト州とフリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州にまたがる
✅Recioto della Valpolicella(赤甘口パッシート/スプマンテ)D.O.C.G.
・コルヴィーナ・ヴェロネーゼ主体
✅Soave Superiore(白)D.O.C.G.
・ガルガネガ70%以上
・州を代表する辛口白ワイン
✅Valpolicella D.O.C.
・ヴァルポリチェッラで造られる優美な赤ワイン
✅Valpolicella Ripasso D.O.C.
・ヴァルポリチェッラの醸造工程で、一度アルコール発酵させたワインにアマローネの搾りかすを加え、再びアルコール発酵(リパッソ)させて造られる
✅Bardolino D.O.C.
・ガルダ湖東南に広がる氷堆石土壌のゆるやかな丘陵で造られる赤ワイン
✅Soave D.O.C.
・イタリアを代表する白ワイン
✅Prosecco D.O.C.
・ロゼのカテゴリーが誕生
ヴァルポリチェッラが名前につくD.O.C.G.はヴェネト州と覚えましょう!
ヴァルポリチェッラが名前につくワインは4種類あり、陰干しブドウを使用するとD.O.C.G.となり、アマネーロ(陰干し辛口)、レチョート(陰干し甘口)に分かれます。普通のブドウを使用するとD.O.C.となり、ヴァルポリチェッラ(通常の工程)、ヴァルポリチェッラ・リパッソ(アマローネの搾りかすを加えて再発酵)に分かれます。
リソン、ソアーヴェ、プロセッコも頻出のため、要チェックです!
フリウリ-ヴェネツィア・ジューリア州
✅州都:トリエステ
✅D.O.C.G.(4)
✅オレンジワインの産地として注目
✅グラッパ蒸留も盛ん
✅ブドウ品種
【白ブドウ】
・フリウラーノ(州を代表する白ブドウ)
・ヴェルドゥッツォ・フリウラーノ(ラマンドロに使用)
・ピノ・グリージョ(マセラシオンすると淡い赤胴色のラマートとなる)
【黒ブドウ】
・ピニョーロ(フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州の黒ブドウ)
✅地方料理と食材
・Prosciutto di San Daniele(サン・ダニエーレ産生ハム)
主要なD.O.P.ワイン
✅Colli Orientali del Friuli Picolit(白甘口パッシート)D.O.C.G.
・ピコリット主体
・陰干ししたブドウを使用
✅Ramandolo(白甘口パッシート)D.O.C.G.
・ヴェルドゥッツォ・フリウラーノ
・陰干ししたブドウを使用
✅Rosazzo(白)D.O.C.G.
・フリウラーノ主体
✅Lison(白)D.O.C.G.
・ヴェネト州とまたがる(詳細はヴェネトに記載)
パッシート(陰干し)したブドウから造られるD.O.C.G.は品種も含め覚えましょう
エミリア・ロマーニャ州
✅州都:ボローニャ
✅D.O.C.G.(2)
✅ランブルスコ:微発泡性赤ワイン
✅ブドウ品種
【白ブドウ】
・アルバーナ(州の固有白ブドウ、果皮に少しタンニンを含む)
・ピニョレット(州の固有白ブドウ)
【黒ブドウ】
・サンジョヴェーゼ
・ランブルスコ(微発泡性の赤ワイン、ランブルスコに使用)
✅地方料理と食材
・Prosicutto e Melone(パルマの生ハム)
・Parmiggiano Reggiano(D.O.P.、牛乳、加熱圧搾、イタリアを代表するチーズ)
・Aceto Balsamico Tradizionale di Modena(D.O.P.モデナ産伝統的バルサミコ酢)
主要なD.O.P.ワイン
✅Colli Bolognesi Classico Pignoletto(白)D.O.C.G.
・ピニョレット主体
✅Lambrusco di Sorbara D.O.C.
・色が薄く、ミネラルにとんだランブルスコ
✅Lambrusco Grasparossa di Castelvetro D.O.C.
・色が濃く、フルボディの果実味豊かなランブルスコ
ランブルスコとピニョレット主体のD.O.C.G.は押さえましょう!
トスカーナ州
✅州都:フィレンツェ
✅D.O.C.G.(11)
✅「エルトリア」が「トスカーナ」の語源
✅1716年コジモ3世によるワイン産地の境界を規定→世界初の原産地保護(カルミニャーノ、キアンティ、ポミーノ、ヴァル・ダルノ・ディ・ソプラ)
✅1870年前後、キアンティワインの品種構成Formulae(フォルムラ)がヴェッティーノ・リカーゾリ男爵によって制定(サンジョヴェーゼ70%、カナイオーロ20%、マルヴァジア・デル・キアンティ10%)
✅ガレストロと呼ばれる土壌(キアンティ・クラシコ地区、モンタルチーノ)
✅ブドウ品種
【白ブドウ】
・マルヴァジア・ビアンカ(ヴィン・サントに使用)
・トレッビアーノ
【黒ブドウ】
・サンジョヴェーゼ(中部イタリアを代表する黒ブドウ)=ブルネッロ、モレッリーノ、ブルニョーロ・ジェンティーレ
・カナイオーロ・ネーロ(サンジョヴェーゼにブレンドされることが多い)
主要なD.O.P.ワイン
✅Brunello di Montalcino(赤)D.O.C.G.
・サンジョヴェーゼ=ブルネッロ
・イタリアを代表する赤ワイン
・ブドウ収穫年より5年目の12月末より前に消費できない(木樽熟成2年以上)
✅Carmignano(赤)D.O.C.G.
・サンジョヴェーゼ主体
・イタリアで最初の原産地呼称に指定
✅Chianti(赤)D.O.C.G.
・サンジョヴェーゼ主体
・特定の指定地域ソットゾーナが7つある
✅Chianti Classico(赤)D.O.C.G.
・サンジョヴェーゼ主体
・本来の(昔からの)キャンティ生産区域として独立
・8コムーネで造られる
・リゼルヴァ:24ヶ月熟成、グラン・セレツィオーネ:30ヶ月熟成
・UGA(追加地理地区)と呼ばれる11地区名をラベル表記可能に(当面はグラン・セレツィオーネだけ)→グラン・セレツィオーネの品種構成もサンジョヴェーゼ90%以上に引き上げ(これまでは80%)
✅Morellino di Scansano(赤)D.O.C.G.
・サンジョヴェーゼ=モレッリーノ主体
・トスカーナ最南
✅Suvereto(赤)
・カベルネ・ソーヴィニヨンとメルロを単独または両方で85%以上使用+サンジョヴェーゼ
✅Vernaccia di San Gimignano(白)D.O.C.G.
・トスカーナで唯一の白のD.O.C.G.
✅Vino Nobile di Montepulciano(赤)D.O.C.G.
・サンジョヴェーゼ=プルニョーロ・ジェンティーレ主体
・ラベルに「トスカーナ」と表記することが義務づけられた
✅Bolgheri(赤、白、ロゼ)D.O.C.
・赤はカベルネ・ソーヴィニヨン主体
✅Bolgheri Sassicaia(赤)D.O.C.
・単一ワイナリーに与えられた唯一の呼称
トスカーナはコジモ3世にまつわる部分も良く出題されます
トスカーナはVernaccia di San Gimignano以外のD.O.C.G.は全部赤ワインです!
また、サンジョヴェーゼのシノニム3つをしっかり覚えましょう!
さらに、Vino Nobile di Montepulcianoのラベルに「トスカーナ」表記の義務づけは近年追記ポイントです!
ウンブリア州
✅州都:ペルージャ
✅D.O.C.G.(2)
✅「緑の心臓」と呼ばれ、海に接していない州
✅ブドウ品種
【白ブドウ】
・グレケット(ギリシャ起源の白ブドウで、ウンブリア州で広く栽培)
【黒ブドウ】
・サンジョヴェーゼ
・サグランティーノ(ペルージャ県モンテファルコ村の周辺だけで栽培されている黒ブドウ)
主要なD.O.P.ワイン
✅Montefalco Sagrantino(赤/パッシート甘口)D.O.C.G.
・サグランティーノ
✅Torgiano Rosso Riserva(赤)D.O.C.G.
・サンジョヴェーゼ主体
・トスカーナ以外で唯一のサンジョヴェーゼ主体の赤D.O.C.G.
✅Orvieto D.O.C.
・以前は甘口で教皇庁御用達、現在は辛口から甘口、ヴェンデンミア・タルディーヴァまで
✅Montefalco D.O.C.
・赤はサンジョヴェーゼ主体
Torgiano Rosso Riservaは頻出D.O.C.G.なので覚えましょう!
マルケ州
✅州都:アンコーナ
✅D.O.C.G.(5)
✅アペニン山脈とアドリア海に挟まれ、平野部がほとんどない
✅ブドウ品種
【白ブドウ】
・ヴェルディッキオ(マルケで広く栽培されている白ブドウ)
・ペコリーノ(マルケとアブルッツォで栽培)
・パッセリーナ(マルケとアブルッツォで栽培)
【黒ブドウ】
・モンテプルチャーノ
主要なD.O.P.ワイン
✅Castelli di Jesi Verdicchio Riserva(白)D.O.C.G.
・ヴェルディッキオ主体
・リゼルヴァのみD.O.C.G.に昇格
✅Verdicchio di Matelica Riserva(白)D.O.C.G.
・ヴェルディッキオ主体
✅Conero(赤)D.O.C.G.
・モンテプルチャーノ主体
・「アドリア海で最も優れた赤ワイン」として知られる
✅Offida(白/赤)D.O.C.G.
・ペコリーノ(白)、パッセリーナ(白)、モンテプルチャーノ(赤)をそれぞれの85%以上で3タイプ
✅Vernaccia di Serrapetrona(発泡赤)D.O.C.G.
✅Verdicchio dei Castelli di Jesi D.O.C.
・1950年代にアンフォラ型のボトルで世界的に大成功を収めた
ヴェルディッキオが出たら、マルケと覚えましょう!
ラツィオ州
✅州都:ローマ
✅D.O.C.G.(3)
✅白ワインが71%を占める
✅火山性土壌が多い
✅主要ブドウ品種
【白ブドウ】
・マルヴァジア・ビアンカ・ディ・カンディア
【黒ブドウ】
・チェザネーゼ(ラツィオ原産の黒ブドウ)
・サンジョベーゼ
・モンテプルチャーノ
✅地方料理と食材
・Spaghetti alla Carbonara(カルボナーラ)
・Pecorino Romano(D.O.P.チーズ、羊乳、加熱圧搾)
主要なD.O.P.ワイン
✅Cannellino di Frascati(白甘口)D.O.C.G.
・この地域ではドルチェ(甘口)のことをカンネッリーノという
✅Frascati Superiore(白)D.O.C.G.
・D.O.C.フラスカーティよりスペリオーレのみ独立して昇格
✅Cesanese del Piglio(赤)D.O.C.G.
・修道院発祥の地で守られ現在に至る歴史の古い銘柄
✅Est! Est!! Est!!! di Montefiascone D.O.C.
・エピソードが有名
✅Frascati D.O.C.
フラスカーティといえば、ラッツィオ州と覚えましょう!
アブルッツォ州
✅州都:ラクイラ
✅D.O.C.G.(2)
✅平地がわずか1%しかない
✅「人間よりも羊の方が多い」と揶揄される
✅主要ブドウ品種
【白ブドウ】
・トレッビアーノ・アブルッツェーゼ
・ペコリーノ
・パッセリーナ
【黒ブドウ】
・モンテプルチャーノ
主要なD.O.P.ワイン
✅Montepulciano d’Abruzzo Colline Teramane(赤)D.O.C.G.
・モンテプルチャーノ主体
・D.O.C.モンテプルチャーノ・ダブルッツォからテラモ県テラモの丘陵地帯の特区のみ独立してD.O.C.G.に昇格
✅Terre Toliesi/Tullum(白/赤/スプマンテ)D.O.C.G.
・2019年認定
・赤ワインはモンテプルチャーノ主体
✅Montepulciano d’Abruzzo D.O.C.
近年追加となったD.O.C.G.テッレ・トッレージ/トッルムは覚えておきましょう!
モリーゼ州
✅州都:カンポバッソ
✅D.O.C.G.なし
✅1964年アブルッツォから分離
✅主要ブドウ品種
【白ブドウ】
・トレッビアーノ・トスカーノ
・ペコリーノ
・パッセリーナ
【黒ブドウ】
・テインティリア(モリーゼ州だけで栽培されている黒ブドウ)
主要なD.O.P.ワイン
✅Biferno D.O.C.
カンパーニア州
✅州都:ナポリ
✅D.O.C.G.(4)
✅古代ローマ時代「幸運なるカンパーニア」Campania Felixと讃えられる
✅火山性土壌が多い(ヴェスヴィウス火山、死火山ロッカモンフィーナ)
✅主要ブドウ品種
【白ブドウ】
・グレーコ(イタリア南部の重要品種)
・フィアーノ
・ファランギーナ
・コーダ・ディ・ヴォルペ(狐のしっぽの意味)
【黒ブドウ】
・アリアニコ(カンパーニア、バジリカータで栽培される重要な黒ブドウ)
・ピエディロッソ(カンパーニア州だけで栽培されている黒ブドウ)
✅地方料理と食材
・Pizza Margherita(ピッツァ・マルゲリータ)
・Mozzarella di Bufala Campane(D.O.P.チーズ、水牛乳、パスタフィラータ)
主要なD.O.P.ワイン
✅Greco di Tufo(白/スプマンテ)D.O.C.G.
・グレーコ主体
・トゥーフォといわれる火山灰土壌で栽培
✅Aglianico del Taburno(赤/ロゼ)D.O.C.G.
・アリアニコ主体
・イタリア唯一の赤・ロゼD.O.C.G.
✅Taurasi(赤)D.O.C.G.
・アリアニコ主体
・火山性土壌丘陵地帯で造られる厳格な赤ワイン
・最低熟成期間3年(リゼルヴァは4年)
イタリアにアリアニコ主体のD.O.C.G.は3つあり、そのうち2つがカンパーニア州です!
カンパーニャのD.O.C.G.には名前に”T”が入っています
Taurasi、Aglinanico del Taburno
プーリア州
✅州都:バーリ
✅D.O.C.G.(4)
✅最も東に位置する州
✅ワイン生産量は常にトップ3
✅カステル・デル・モンテ(世界遺産)
✅主なブドウ品種
【白ブドウ】
・ボンビーノ・ビアンコ(イタリア南部、特にプーリア州で栽培されている白ブドウ)
【黒ブドウ】
・プリミティーボ(カリフォルニアのジンファンデルと同じ品種)
・ネグロアマーロ(特にサレント半島で栽培されている)
・ネーロ・ディ・トロイア
・ボンビーノ・ネーロ(特にカステル・デル・モンテで栽培されている)
主要なD.O.P.ワイン
✅Castel del Monte Bombino Nero(ロゼ)D.O.C.G.
・イタリア唯一のロゼのみD.O.C.G.
✅Castel del Monte Nero di Troia Riserva(赤)D.O.C.G.
✅Castel del Monte Rosso Riserva(赤)D.O.C.G.
✅Primitivo di Manduria Dolce Naturale(赤甘口)D.O.C.G.
プーリア州のプリミティーボは頻出のため、必ず押さえましょう!
また、ロゼのみのD.O.C.G.カステル・デル・モンテ・ボンビーノ・ネーロは覚えましょう!
バジリカータ州
✅州都:ポテンツァ
✅D.O.C.G.(1)
✅古代にはルカーニアと呼ばれていた
✅主要ブドウ品種
【白ブドウ】
・マルヴァジア・ビアンカ・ディ・バジリカータ(バジリカータだけで栽培されている)
【黒ブドウ】
・アリアニコ(ギリシャ人によって持ち込まれ、アリアニコはギリシャを意味する)
・プリミティーボ
主要なD.O.P.ワイン
✅Aglianico del Vulture Superiore(赤)D.O.C.G.
・アリアニコ
✅Aglianico del Vulture D.O.C.
・南部を代表する偉大な赤ワインの1つ
・ヴルトゥレ山脈の麓で栽培されるアリアニコ
イタリアで3つあるアリアニコ主体のD.O.C.G.のうち、1つがアリアニコ・デル・ヴルトゥレ・スペリオーレです!
カラブリア州
✅州都:カタンザーロ
✅D.O.C.G.なし
✅イタリア半島の最南端
✅ギリシャ人が「エノートリア(ワインの大地)」と呼ぶのは、この地のブドウ畑のこと
✅主要ブドウ品種
【白ブドウ】
・グレーコ・ビアンコ(カラブリア州で栽培されている白ブドウ)
【黒ブドウ】
・ガリオッポ(カラブリア州で最も栽培されている黒ブドウ品種)
・グレーコ・ネーロ(カラブリア州で栽培されている黒ブドウ)
・ネレッロ・マスカレーゼ
主要なD.O.P.ワイン
✅Cirò D.O.C.
・カラブリアで最も有名な呼称
・赤、ロゼはガリオッポ、白はグレーコ・ビアンコがベース
カラブリアはチロです!
シチリア州
✅州都:パレルモ
✅D.O.C.G.(1)
✅イタリア最南端、かつ最大の州
✅ヴェネト、プーリアと並ぶワイン大生産地
✅エトナ火山
✅サハラ砂漠からシロッコという風が吹く
✅主要ブドウ品種
【白ブドウ】
・カタラット(シチリアで最も栽培されている白ブドウ)
・アンソニカ(シチリアではインツォリア、トスカーナではアンソニカと呼ばれる)
・グレカニコ
・ジビッボ(モスカート・ダレッサンドリアをシチリアではジビッボと呼ぶ)
【黒ブドウ】
・ネーロ・ダヴォラ(カラブレーゼ)(エトナの代表的品種)
・ネレッロ・マスカレーゼ(シチリアを代表する黒ブドウ)
主要なD.O.P.ワイン
✅Cerasuolo di Vittoria(赤)D.O.C.G.
・カラブレーゼ主体(=ネーロ・ダヴォラ)
・他の地域ではチェラスオーロといえばロゼワインを指す
✅Etna D.O.C.
✅Marsala(赤、白)D.O.C.
・1773年ジョン・ウッドハウスによって生み出された酒精強化ワイン
✅Moscato di Pantelleria/Passito di Pantelleria/Pantelleria D.O.C.
・ジビッボ
・パンテッレリア島は「地中海の黒い真珠」と讃えられる
酒精強化ワインのマルサーラは歴史も含めチェックしておきましょう!
サルデーニャ州
✅州都:カッリァリ
✅D.O.C.G.(1)
✅地中海でシチリアに次いで2番目に大きな島
✅イタリアで3番目に大きな州(1位:シチリア、2位:ピエモンテ)
✅コルクの産地
✅主要ブドウ品種
【白ブドウ】
・ヴェルメンティーノ
【黒ブドウ】
・カンノナウ(サルデーニャ島で最も多く栽培されている黒ブドウ)
✅地方料理と食材
・Bottarga(カラスミ)
主要なD.O.P.ワイン
✅Vermentino di Gallura/Sardegna Vermentino di Gallura(白/スプマンテ/フリッツァンテ/パッシート/ヴェンデンミア・タルディーヴァ)D.O.C.G.
・ヴェルメンティーノ主体
✅Vernaccia di Oristano D.O.C.
・シェリーに似て、フロールを発生させ酸化熟成するワイン
サルデーニャ島は位置的に、フランスのプロヴァンス、コルシカ島と近いため、同じヴェルメンティーノが特徴となりますので、以下のシノニムも含め覚えましょう!
・ロール(プロヴァンス)
・マルヴォワジー・ド・コルス(コルシカ島)
イタリア 予想問題
理解度の確認のため、10問全問正解するまで帰れま10にチャレンジしてみましょう!
10問全問正解するまで何度もチャレンジしてみてください。問題には教本の該当ページを記載してありますので、間違った問題や解答に迷った問題は、都度教本に戻って復習してみてください。