ソムリエ/ワインエキスパート試験対策について、教本の出題ポイントをまとめています
昨年度からの変更点や、頻出箇所などポイントを抑えて解説します
最後に確認問題を掲載してありますので、理解度の確認に使用してください!
昨年からの主な変更点
- シャンパーニュの主要ブドウ品種の説明にヴォルティスの認可について追記(なお、2022年11月30日の政令により~ブレンドで10%まで認められる。)【P.587】
- ローヌ渓谷地方のA.O.C.ジゴンダスに白が追加(説明文も追加)【P.653】
シャンパーニュの認可品種にヴォルティスが新しく加わり、8品種となりました!
また、ジゴンダスで白ワインもA.O.C.として認められるようになりました!
フランス全般
プロフィール
✅ベルギー、ルクセンブルク、ドイツ、スイス、イタリア、スペインと接する
✅ワイン輸出額→89億ユーロ(世界1位)→最大市場はアメリカ
歴史
✅ブドウ栽培が初めてもたらされたのは紀元前6世紀頃、フォカイア人がマルセイユに上陸
✅ブドウ栽培の広がり(紀元1世紀:ローヌ→ボルドー、ブルゴーニュ→4世紀までに:シャンパーニュ)
✅病害:19世紀後半にベト病、ウドン粉病、フィロキセラ
✅1935年I.N.A.O.設立(役割:A.O.C./I.G.P.管轄)→A.O.C.(原産地統制呼称)ワイン法制定
気候風土
✅北緯42〜51度(日本の北海道からサハリンと同緯度)
主なブドウ品種
✅[白ブドウ]栽培面積順位
①ユニ・ブラン=サンテミリオン
②シャルドネ
③ソーヴィニョン・ブラン
✅[黒ブドウ/グリブドウ]栽培面積順位
①メルロ
②グルナッシュ
③シラー
ワイン法と品質分類
✅A.O.C.(原産地呼称保護)=Appellation d’Origine Contrôlée
✅I.G.P.(地理的表示保護)=Indication Géographique Protégée
✅Vin de France(地理的表示のないワイン)
フランスは歴史も良く出題されるので、大きな出来事は押さえておきましょう
シャンパーニュ地方
シャンパーニュ概要
✅パリから140kmほど東に位置
✅ブドウ畑は5県に広がるが、7割はマルヌ県
✅メゾン(大手生産者)のシャンパーニュ出荷量は全体の7割
✅古代ローマ人が4世紀にブドウ栽培をもたらす
✅最初のメゾンは1729年ルイナール→前年1728年、ルイ15世がガラス瓶に詰められたワインの流通を許可
✅シャンパーニュ地方の境界線(1908年:オーブ県含まない、1927年:オーブ県含む)
✅歴代のフランス国王はランスの大聖堂で戴冠式を行なった
✅「シャンパーニュの丘陵、メゾンとカーヴ」が世界文化遺産に登録(2015年)
✅シャンパーニュ輸入国順位(日本は英国、米国に次ぐ3位)
✅土壌
・白亜質の母岩@マルヌ県
・キンメリジャンの泥灰質土壌@オーブ県
✅ブドウ品種
・シャルドネ(繊細さと新鮮味を与え、長期熟成可能に)@コート・デ・ブラン、コート・ド・セザンヌ
・ピノ・ノワール(ボディと骨格をもたらす)@モンターニュ・ド・ランス、コート・デ・バール
・ムニエ(フルーティさとしなやかさを与える)@ヴァレ・ド・ラ・マルヌ
・その他アルバンヌ、プティ・メリエ、ピノ・ブラン、ピノ・グリの4品種もA.O.C.シャンパーニュの醸造に認定されているが栽培面積は全体の1%程度
・2022年11月30日の政令で認定品種にヴォルティスが追加(初のハイブリッド品種でベト病、ウドン粉病への耐性を持つ)
✅地方料理と食材
・Biscuit Rose de Reims(ランス名物ピンク色のビスケット)
・Chaource(A.O.P.チーズ、牛乳、白カビ)
シャンパーニュの概要は頻出です。
また、今期追加となったA.O.C.シャンパーニュの適応品種ヴォルティスは要チェックです
主要なA.O.C.ワイン
✅Champagne(発泡ロゼ、発泡白)
・グラン・クリュは17村(4大ブドウ栽培地参照)
✅Coteaux Champenois(赤、ロゼ、白)
・非発泡性ワインのA.O.C.
・品種はA.O.C.シャンパーニュに準じる
✅Rosé des Riceys(ロゼ)
・ロゼワインのA.O.C.
・品種はピノ・ノワールのみ
A.O.C.はワインのタイプとブドウ品種、生産可能色も含め、全て頭に入れましょう!
4大ブドウ栽培地
✅Montagne de Reims 地区
【グラン・クリュ】Ambonnay, Beaumont sur Vesle, Bouzy, Louvois, Mailly-Champagne, Puisieulx, Sillery, Verzenay, Verzy
・ピノ・ノワール
✅Vallée de la Marne 地区
【グラン・クリュ】Aÿ, Tours sur Marne
・ムニエ
✅Côte des Blancs 地区
【グラン・クリュ】Avize, Chouilly, Cramant, Le Mesnil sur Oger, Oger, Oiry
・シャルドネ
✅Côte des Bar 地区
・ピノ・ノワール(大手メゾンに欠かせない存在)
シャンパーニュ地方の4大ブドウ栽培地の主要品種と、グラン・クリュ17村がどの地区に位置しているか覚えましょう!
グラン・クリュ17村は、まず数の少ないヴァレ・ド・ラ・マルヌとコート・デ・ブランを覚えて、残りはモンターニュ・ド・ランスと理解しましょう!
ヴァレ・ド・ラ・マルヌはアイ村だけ覚えれば、残りは”マルヌ”と名前に入っているので簡単ですね。コート・デ・ブランはアヴィーズだけ覚えて、あとは”C”か”O”村の名前に入っているので、それを手掛かりに覚えましょう(ただし、モンターニュ・ド・ランスに”C”の付く村Mailly-Champagneがあるので、これだけは例外として注意しましょう)
シャンパーニュの種類
✅ノンヴィンテージ(仏:Non Millésimé):熟成期間は二次発酵のための瓶詰から15ヶ月以上(そのうち滓とともに熟成させる期間は最低12ヶ月)
✅ヴィンテージ(仏:Millésimé):熟成期間は二次発酵のための瓶詰から36ヶ月以上
✅プレステージキュベェ:各メゾンのフラッグシップ
✅ロゼ:3つの製法(①直接圧搾、②マセラシオンまたはセニエ、③アッサンブラージュ)
✅Blanc de Blancs:白ブドウのみから造られたシャンパーニュ
✅Blanc de Noirs:黒ブドウのみから造られたシャンパーニュ
甘辛度表示
✅残糖表示と残糖度(ワイン概論のスパークリングワインの残糖表示と同じ)
✅全く糖分添加をしていない残糖3g/l未満のものは以下の表示も可
・Brut Nature
・Pas Dosé
・Dosage Zéro
残糖表示は頻出ですが、ワイン概論にもスパークリングワインの甘辛度記載があるので、そちらで他の国の表示名と合わせて覚えましょう!
Brut Nature, Pas Dosé, Dosage Zéroの規定については、シャンパーニュの記載とワイン概論の記載が整合しないため、ワイン概論のスパークリングワインの残糖量の表示の記載にあわせています
生産者の登録業態とその略号
✅NM(ネゴシアン・マニピュラン):いわゆるメゾン
✅RM(レコルタン・マニピュラン):自社畑で収穫されたブドウを自ら醸造
✅CM(コーペラティヴ・ド・マニピュラン):生産者協同組合
✅RC(レコルタン・コーペラトゥール):協同組合に醸造を委託し、自社銘柄で販売
✅SR(ソシエテ・ド・レコルタン):一族の所有する畑で収穫された原料で醸造、販売する栽培農家
✅ND(ネゴシアン・ディストリビュトゥール):完成したシャンパーニュを購入し、自社ブランドで販売
✅MA(マルク・ダシュトゥール):プライベートラベルのシャンパーニュ
登録業態はそれぞれのキーワードから違いがわかるようにしておきましょう!
シャンパーニュの醸造方法
①収穫
②圧搾(4000kgのブドウ→Cuvée:2050リットル、Taille:500リットルの搾汁量)
③果汁清澄(仏Débourbage)
④アルコール発酵
⑤マロラクティック発酵(しないこともある)
⑥調合(仏Assemblage、品質の安定化とスタイルの普遍化)
⑦瓶詰め(仏Tirage、Liqueur de Tirageを加えて瓶詰め、収穫翌年の1月1日以降)
⑧瓶内二次発酵(24g/lの糖で6気圧のガスと同時に1.2%のアルコール上昇、アルコール度数13%を超えてはならない)
⑨瓶内熟成(ノンヴィンテージ:15ヶ月以上、ヴィンテージ:36ヶ月以上)
⑩動瓶(仏Remuage、PupitreやGyropaletteを使用)
⑪澱抜き(仏Dégorgement)
⑫糖分調整(仏Dosage、Liqueur d’expéditionまたはLiqueur de Dosage)
⑬打栓(仏Bouchage、Museletで固定)
瓶内二次発酵による製法は、工程順と各工程に出てくる用語を押さえるようにしましょう!
アルザス・ロレーヌ地方
アルザス地方
アルザス地方概要
✅歴史的背景から文化的にドイツの影響を強く受けている
✅ヴォージュ山脈(西側)とライン川(東側)
✅51のリュー・ディ(区画名)がグラン・クリュとして認定
✅ヴォージュ山脈が西からの湿った風を遮断→降水量少なく、フェーン現象により暖かく乾燥した気候
✅モザイクと表現される多様な土壌
✅地方料理と食材
・Choucroute(塩漬けキャベツ)
・Munster(AOPチーズ、牛乳、ウォッシュ)
主要ブドウ品種
✅白ブドウ(高貴品種4種)
・ゲヴェルツトラミネール
・リースリング
・ピノ・グリ
・ミュスカ
✅黒ブドウ
・ピノ・ノワール(※赤およびロゼ向け品種で認められている黒ブドウはピノ・ノワールのみ!)
アルザスの高貴品種4つは必ず覚えてください!
アルザス・グラン・クリュは基本この高貴品種から造られる白ワインとなりますが、近年ピノ・ノワールから造られる赤ワインも一部の産地で認められるようになりました!
主要なA.O.C.ワイン
✅AlsaceまたはVin d’Alsace(赤、ロゼ、白)
・アルザスのほぼ全域を包括するA.O.C.
【主な規定】
①多くの場合、ワインは単一の品種から醸造され、ラベルには品種名が表記される
・赤ワイン、ロゼワインの品種はピノ・ノワールのみ
②一定の条件を満たすと、13の地理的名称を付記できる
③一定の条件を満たすと、リュー・ディを付記できる
④複数の白品種を混醸またはアッサンブラージュしたワイン→「Edelzwicker」と表記できる
「Gentil」を名乗る場合は、高貴品種を50%以上使用しなければならない
⑤一定の条件を満たした甘口ワインに「Vendanges Tardives」(遅摘みの意味)や「Sélection de Nobles」(貴腐の意味)と表記できる
・ブドウ品種は高貴4品種に限られる
・収穫は手摘み
・収穫翌年の6月1日まで熟成させなければならない
・収穫時に規定の果汁糖度【P.581表】を満たしていること。補糖は認められない
⑥AlsaceまたはVin d’Alsaceを名乗る白ワイン(Vendanges TardivesおよびSélection de Noblesを除く)は糖分表示が義務付け(ワイン概論のスパークリングワイン以外の残糖量の表示と同じ)
⑤の果汁糖度は頻出箇所なので、必ず押さえておきましょう!
✅Alsace Grand Cru(赤、白)
・51のリュー・ディがグラン・クリュとして認められている
【主な規定】
①認められている品種は高貴4品種のみ(ただし、②の例外規定あり)
②以下のグラン・クリュは品種について例外規定が認められている
・Altenberg de Bergheim:リースリング主体の混醸OK
・Zotzenberg:シルヴァネールの使用OK(ミュスカはNG)
・Kaefferkopf:ゲヴェルツトラミネール主体の混醸OK
・Hengst、Kirchberg de Barr:ピノ・ノワールを単一醸造した赤
③収穫は手摘み
④甘口ワインの規定はアルザスA.O.C.に準ずる
アルザスはグラン・クリュの例外規定は頻出です!
また、近年追加されたピノ・ノワール単一から造られる赤ワインの例外規定は、必ず押さえるようにしましょう!
✅Crémant d’Alsace(発泡白、発泡ロゼ)
・ロゼはピノ・ノワールのみ
・収穫は手摘み
・瓶内二次発酵により造られる(瓶内熟成期間:最低9ヶ月)
・フランス国内で消費されるクレマン第1位
ロレーヌ地方
主要なA.O.C.ワイン
✅Côtes de Toul(赤、グリ、白)
・ガメイ、ピノ・ノワールなどを直接圧搾して造られるグリワインで知られる
✅Moselle(赤、白、ロゼ)
・2011年にV.D.Q.S.から昇格
上記A.O.C.がロレーヌ地方のA.O.C.であることがわかるようにしましょう
ブルゴーニュ地方&ボージョレ地区
概要
歴史
✅ブドウ畑が村名、1級、特級と階層的に格付けされている
✅ブルゴーニュのブドウ栽培は、キリスト教と密接なつながりをもつ→最も古い記録が残るのはシャンベルタン・クロ・ド・ベーズ(「クロ」は石垣で囲われていたことを意味する)
✅シトー修道会によってブルゴーニュのブドウ畑は大きく発展→特級畑のクロ・ド・ヴージョ(1115年)やクロ・ド・タール(1141年)が誕生
✅フィリップ豪胆公によるガメイの植え付け禁止の勅令(1395年)→ボージョレは支配下になかったため勅令の効力は及ばず
✅コンティ公ルイ・フランソワ・ド・ブルボンが後のロマネ・コンティを取得(1760年)
✅1789年のフランス大革命→ブドウ畑の細分化
✅1930年代に栽培農家が自ら醸造、瓶詰めを行うようになる(ドメーヌ元詰め)
文化・経済・気候風土
✅文化
・1443年、ニコラ・ロランが困窮者のための施療院オテル・デューをボーヌに建設(オスピス・ド・ボーヌ)
→毎年11月第1日曜にワインの競売が行われ、前後3日間を「栄光の三日間」と呼ぶ
・2015年、「ブルゴーニュのブドウ畑のクリマ」が世界遺産登録
✅経済
・ブルゴーニュワインの総売上の55%は輸出
・日本は輸入金額ベースで米国、英国に次ぐ第3位(数量ベースでは第5位)
✅気候風土
・シャブリ、グラン・オーセロワ地区からマコネ地区まで南北230km
・半大陸性、ないし大陸性気候
・土壌はおおむね粘土石灰質
ブルゴーニュの概要は頻出箇所です!
特に歴史は現在のブルゴーニュに至った重要な出来事を中心に押さえましょう!
主要ブドウ品種
✅白ブドウ品種
・シャルドネ(栽培比率51%)
・アリゴテ(栽培比率6%)
✅黒ブドウ品種
・ピノ・ノワール(栽培比率39.5%)
・ガメイ(ボージョレ地区の最重要品種で栽培面積98%)
地方料理と食材
✅Boeuf Bourguignon(牛肉の赤ワイン煮込み)
✅Coq au Vin(鶏肉の赤ワイン煮込み)
✅Jambon Persillé(ハムと香草入りゼリー寄せ)
✅Epoisses(A.O.P.チーズ、牛乳、ウォッシュ)
✅Délice de Pommard(トリプルクリームのフレッシュチーズ)
✅Pain d’épices(蜂蜜風味のケーキ)
ブルゴーニュのA.O.C.システム
✅地方名A.O.C.(広範囲)より村名A.O.C.(限定)の方が格上
✅単一区画のブドウから造られた村名A.O.C.ラインはラベルに区画名を名乗ることが可能
→その区画が1級畑に格付けされている場合は区画名とともに「Premier Cru」と表記することが可能
✅グラン・クリュ(特級畑)
・ブルゴーニュのA.O.C.システムで最上位
・特級畑はそれだけで特別なので、あえて村名を添える必要がない(シャブリだけ例外)
ブルゴーニュのA.O.C.システムは階層別になっており、特にグラン・クリュは生産可能色も含めて覚えるようにしましょう!
ブルゴーニュ主要な地方名A.O.C.
✅Bourgogne(赤、ロゼ、白)
・4県314の市町村に与えられた、最も広域の地方名A.O.C.
・ロゼには「Clairet」の表記も許される
✅Bourgogne Côte d’Or(赤、白)
・コート・ドール県とソーヌ・エ・ロワール県の40ヵ村に認められたA.O.C.
・規定はA.O.C.ブルゴーニュより厳しい
✅Bourgogne Aligoté(白)
・アリゴテのみから造られる白ワイン
・新酒を表す「Primeur」、「Nouveau」の表記も可能
✅Bourgogne Passe-Tout-Grains(赤、ロゼ)
・A.O.C.ブルゴーニュに加え、ボージョレ地区全域を含むエリアで造られる、ピノ・ノワールとガメイのブレンド(または混醸)からなる赤、ロゼのA.O.C.
・ピノ・ノワールが30%以上、ガメイが15%以上含まれていることが条件
✅Coteaux Bourguignons(赤、ロゼ、白)
・A.O.C.ブルゴーニュに加え、ボージョレ地区全域を含むエリアで造られる単一またはブレンドワイン
・白ワインの新酒には「Primeur」、「Nouveau」の表記も可能
・ロゼワインには「Clairet」の表記も可能
✅Crémant de Bourgogne(発泡ロゼ、発泡白)
・A.O.C.ブルゴーニュに加え、ボージョレ地区全域を含むエリアで造られる白とロゼの発泡性ワイン
・ロゼはマセレーションかセニエによって造られる
・瓶内二次発酵(瓶内熟成期間:9ヶ月以上)
✅Bourgogne Mousseux(発泡赤)
・A.O.C.ブルゴーニュに加え、ボージョレ地区全域を含むエリアで造られる赤の発泡性ワイン
・白ブドウは混醸されなくてはならない
・瓶内二次発酵(瓶内熟成期間:9ヶ月以上)
地方名A.O.C.は、それぞれの規定やラベル表記を中心に覚えましょう!
ブルゴーニュ・ムスーは近年追記された発泡赤を造れるA.O.C.です
シャブリ地区
✅スラン川右岸に特級畑
✅特級畑の土壌:キンメリッジアン
村名A.O.C.
✅Chablis(白)
・ヨンヌ県のシャブリを中心に17ヵ村に与えられたシャルドネから造られる辛口白ワインのA.O.C.
・現地ではシャルドネを「Beaunois」と呼ぶ
・40の区画が1級畑として認められている→「Chablis Premier Cru」を名乗ることが可能
✅Petit Chablis(白)
・A.O.C.シャブリと同じ17ヵ村を対象(区画はA.O.C.シャブリと明確に区別されている)
・土壌はチトニアン
・規定はA.O.C.シャブリよりも緩く、味わいは軽やかでフルーティ
特級A.O.C.
✅Chablis Grand Cru(白)
・7つの特級畑に与えられたA.O.C.(ラベル表記:Chablis Grand Cru + 畑名)
・スラン川右岸
・以下、西から東にかけて順に記載
①Bougros
②Preuses
★La Moutonne→非公式畑(ドメーヌ・ロン・デパキのみ”シャブリ・グラン・クリュ・ムートンヌ”の記載が認められている)
③Vaudésir
④Grenouilles
⑤Valmur
⑥Les Clos
⑦Blanchot
シャブリ・グラン・クリュは頻出のため、教本の地図上の位置も含めて、西から東にかけて順に覚えるようにしましょう!
グラン・オーセロワ
✅シャブリを除く、ヨンヌ県のワイン産地
✅地域固有品種セザール(ピノ・ノワールとアルジャンの自然交配)
地方名A.O.C.
✅Bourgogne Côtes d’Auxerre(赤、ロゼ、白)
✅Bourgogne Coulanges-la-Vineuse(赤、ロゼ、白)
✅Bourgogne Chitry(赤、ロゼ、白)
✅Bourgogne Côte Saint-Jacques(赤、ロゼ、白)
・オーセール市の北、ジョワニー村に与えられた地理的名称付きA.O.C.(ブルゴーニュ最北)
・色の薄いロゼであるヴァン・グリが有名
✅Bourgogne Epineuil(赤、ロゼ)
✅Bourgogne Tonnerre(白)
村名A.O.C.
✅Irancy(赤)
・ピノ・ノワール主体の赤ワインのみのA.O.C.
✅Saint Bris(白)
・ブルゴーニュで唯一のソーヴィニヨン・ブラン、またはソーヴィニヨン・グリ主体の白
✅Vézelay(白)
・シャルドネから造られる白ワインのA.O.C.
グラン・オーセロワ地区は特徴的な3つの村名A.O.C.を押さえましょう!
特にサン・ブリはブドウ品種も良く問われます。サン・ブリの頭文字から「S.B.」=ソーヴィニヨン・ブランと覚えておきましょう!
コート・ド・ニュイとオート・コート・ド・ニュイ地区
✅コート・ドール「黄金丘陵」
✅コート・ド・ニュイ(ディジョンからコルゴロワンまでの北部)
✅オート・コート・ド・ニュイ(コート・ド・ニュイの丘向こうにある丘陵地)
地方名A.O.C.
✅Bourgogne Montrecul(赤、ロゼ、白)
✅Bourgogne Le Chapitre(赤、ロゼ、白)
✅Bourgogne Hautes-Côtes de Nuits(赤、ロゼ、白)
村名A.O.C.
✅Côtes de Nuits-Villages(赤、白)
・独自の村名A.O.C.を持たない4ヵ村にフィサンを加えた5ヵ村に与えられる村名A.O.C.
マルサネ
【村名A.O.C.】
✅Marsannay(赤、ロゼ、白)
・コート・ド・ニュイの村名A.O.C.で唯一、赤・白・ロゼ3色生産可能
・1級畑なし
【特級畑A.O.C.】
・特級畑なし
フィサン
【村名A.O.C.】
✅Fixin(赤、白)
・6つの1級畑
【特級畑A.O.C.】
・特級畑なし
ジュヴレ・シャンベルタン
【村名A.O.C.】
✅Gevrey-Chambertin(赤)
・コート・ド・ニュイの村名A.O.C.で面積最大
【代表的な1級畑】Clos Saint-Jacques、Combe au Moine、Les Cazetiers、Lavaux Saint-Jacques
【特級畑A.O.C.】
・特級畑9つ(最多)
✅Ruchottes-Chambertin(赤)
✅Mazis-Chambertin(赤)
✅Chambertin-Clos-de-Bèze(赤)
・ブルゴーニュ史上最古
・シャンベルタンを名乗ることもできる
✅Chambertin(赤)
✅Latricières-Chambertin(赤)
✅Chapelle-Chambertin(赤)
✅Griotte-Chambertin(赤)
✅Charmes-Chambertin(赤)
✅Mazoyères-Chambertin(赤)
・シャルム・シャンベルタンを名乗ることもできる
モレ・サン・ドニ
【村名A.O.C.】
✅Morey-Saint-Denis(赤、白)
【代表的な1級畑】Monts Luisants、Les Sorbés、Les Millandes、Clos des Ormes
【特級畑A.O.C.】
・特級畑5つ
✅Clos de la Roche(赤)
✅Clos Saint-Denis(赤)
✅Clos des Lambrays(赤)
✅Clos de Tart(赤)モノポール
✅Bonnes-Mares(赤)
・一部シャンボール・ミュジニーにまたがる
シャンボール・ミュジニィ
【村名A.O.C.】
✅Chambolle-Musigny(赤)
【代表的な1級畑】Les Amoureuses、Les Charmes、Les Cras、Les Fuées
【特級畑A.O.C.】
・特級畑2つ
✅Bonnes-Mares(赤)
・一部モレ・サン・ドニにまたがる
✅Musigny(赤、白)
・コート・ド・ニュイの特級畑で唯一白ワインが認められている
ウージョ
【村名A.O.C.】
✅Vougeot(赤、白)
・コート・ド・ニュイの村名A.O.C.で面積最小
【代表的な1級畑】Le Clos Blancは別名La Vigne Blancheといい、白ブドウの区画
【特級畑A.O.C.】
・特級畑1つ
✅Clos de Vougeot(赤)
・コート・ド・ニュイのグラン・クリュで最大面積
ヴォーヌ・ロマネ
【村名A.O.C.】
✅Vosne-Romanée(赤)
・ヴォーヌ・ロマネ村と隣接するフラジェイ・エシェゾー村に与えられた村名A.O.C.
・特級畑8つ、1級畑14区画あり
【代表的な1級畑】Les Beaux Monts、Aux Malconsorts、Les Suchots、Les Gaudichots、Clos des Réas、Les Chaumes
【特級畑A.O.C.】
・特級畑8つ
✅Echezeaux(赤)
✅Grands-Echezeaux(赤)
✅Richebourg(赤)
✅La Romanée(赤)モノポール
・ブルゴーニュのグラン・クリュで面積最小
✅Romanée-Conti(赤)モノポール
・DRCのモノポール
・ポンパドゥール夫人とコンティ公が争った畑
✅Romanée-Saint-Vivant(赤)
✅La Grande Rue(赤)モノポール
✅La Tâche(赤)モノポール
・コート・ド・ニュイのグラン・クリュでも最南、DRCのモノポール
ニュイ・サン・ジョルジュ
【村名A.O.C.】
✅Nuits-Saint-Georges(赤、白)
【代表的な1級畑】Les Saint-Georges、Clos des Porrets-Saint-Georges
【特級畑A.O.C.】
・特級畑なし
村名A.O.C.と特級畑A.O.C.の名前が似てますので間違えないようにしましょう!
北から順にA.O.C.名と生産可能色を覚えましょう。
ジュヴレ・シャンベルタンとヴォーヌ・ロマネは地図問も出題されますので、グラン・クリュの地図上の位置も押さえましょう!
1級畑は余裕があれば覚える程度でも大丈夫です
それよりも村名A.O.C.、特級畑A.O.C.をしっかり押さえるようにしましょう
コート・ド・ボーヌとオート・コート・ド・ボーヌ地区
地方名A.O.C.
✅Bourgogne La Chapelle Notre-Dame(赤、ロゼ、白)
✅Bourgogne Hautes-Côtes de Beaune(赤、ロゼ、白)
村名A.O.C.
✅Côtes de Beaune-Villages(赤)
・ラドワからマランジュまで、村名A.O.C.を有するコート・ド・ボーヌの16ヵ村
ラドワ・セリニー、アロース・コルトン、ペルナン・ヴェルジュレス
【村名A.O.C.】
✅Ladoix(赤、白)
✅Aloxe-Corton(赤、白)
・コルトンの丘の心臓部
・ほとんどが赤で、白は全体の1%程度
✅Pernand-Vergelesses(赤、白)
・コルトンの丘の西
・8つの1級畑のうち、2000年に昇格した3つの区画は白のみ生産可能
【特級畑A.O.C.】
✅Corton(赤、白)
✅Corton-Charlemagne(白)
✅Charlemagne(白)
ショレイ・レ・ボーヌ
【村名A.O.C.】
✅Chorey-lès-Beaune(赤、白)
サヴィニー・レ・ボーヌ
【村名A.O.C.】
✅Savigny-lès-Beaune(赤、白)
ボーヌ
【村名A.O.C.】
✅Beaune(赤、白)
・地区最大
・およそ75%が1級畑(42区画)
✅Côte de Beaune(赤、白)
ポマール
【村名A.O.C.】
✅Pommard(赤)
・ボーヌ地区で赤のみ生産が認めらている村
ヴォルネイ
【村名A.O.C.】
✅Volany(赤)
・ボーヌ地区で赤のみ生産が認めらている村
モンテリー、オーセイ・デュレス、サン・ロマン
【村名A.O,C】
✅Monthélie(赤、白)
✅Auxey-Duresses(赤、白)
✅Saint-Romain(赤、白)
ムルソー、ブラニィ
【村名A.O.C.】
✅Meursault(赤、白)
・白ワインの高級産地
✅Blagny(赤)
・ボーヌ地区で赤のみ生産が認めらている村
ボーヌ地区で赤のみ生産が認めらている、3つの村を押さえましょう!
ポマール、ヴォルネイ、ブラニー
ピュリニィ・モンラッシェ、シャサーニュ・モンラッシェ
【村名A.O.C.】
✅Puligny-Montrachet(赤、白)
・ほぼ100%白の産地
✅Chassagne-Montrachet(赤、白)
【特級畑A.O.C.】
・ピュリニィ・モンラッシェ村の4つの特級畑があり、シャサーニュ・モンラッシェ村には3つの特級畑があり、そのうち2つは両方の村にもまたがる
✅Chevalier-Montrachet(白)@ピュリニィ
✅Montrachet(白)@ピュリニィ&シャサーニュ
✅Bâtard-Montrachet(白)@ピュリニィ&シャサーニュ
✅Bienvenues-Bâtard-Montrachet(白)@ピュリニィ
✅Criots-Bâtard-Montrachet(白)@シャサーニュ
ピュリニィ・モンラッシェとシャサーニュ・モンラッシェの特級畑のまたがり問題は頻出となっています!地図を頭に入れておきましょう
サン・トーバン
【村名A.O.C.】
✅Saint-Aubin(赤、白)
サントネイ
【村名A.O.C.】
✅Santenay(赤、白)
マランジュ
【村名A.O.C.】
✅Maranges(赤、白)
・コート・ド・ボーヌ最南端の村名A.O.C.
ボーヌは村名A.O.C.が多いので、地図上の位置や生産可能色など、重要な村については押さえましょう!
コート・シャロネーズとクーショワ地区
✅北から、ブーズロン、リュリー、メルキュレ、ジヴリ、モンタニィの村名A.O.C.が並ぶ
地方名A.O.C.
✅Bourgogne Côte Chalonnaise(赤、ロゼ、白)
✅Bourgogne Côtes du Couchois(赤)
村名A.O.C.
✅Bouzeron(白)
・ブルゴーニュで唯一、アリゴテから造られる白ワインにのみ認められているA.O.C.
✅Rully(赤、白)
✅Mercurey(赤、白)
・村名A.O.C.で地区最大面積
✅Givry(赤、白)
✅Montagny(白)
・シャロネーズの村名A.O.C.としては最南に位置する
・シャルドネから造られる白ワインのみに認められているA.O.C.
コート・シャロネーズは5つの村名A.O.C.を北から覚えましょう!
ブーズロンは頻出ですので、アリゴテといえばブーズロンと覚えましょう
マコネ地区
・ブルゴーニュ地方の最南端
地方名A.O.C.
✅Mâcon(赤、ロゼ、白)
・白とロゼは新酒として「Primeur」や「Nouveau」の表記が可能
・赤とロゼはピノ・ノワールとガメイ
✅Mâcon Villages(白)
・新酒として「Primeur」や「Nouveau」の表記が可能
✅Mâcon+地理的表示(赤、ロゼ、白)
・27の村名を付した地理的表示付きA.O.C.マコン
・赤とロゼはガメイのみ
村名A.O.C.
✅Viré-Clessé(白)
・甘口ワイン(残糖8~18g/l)には「Levrouté」の表記が可能
✅Pouilly-Fuissé(白)
・北からヴェルジッソン、ソリュトレ・プイィ、フュイッセ、シャントレの4ヵ村で構成され、村名A.O.C.で地区最大面積
・2020年9月にプイィ・フュイッセの1級畑(22区画)の認定が決定
→プルミエ・クリュを名乗る場合、収穫時の最低糖度、最低アルコール度数、最大収量は厳しくなる
✅Pouilly-Loché(白)
✅Pouilly-Vinzelles(白)
✅Saint-Véran(白)
プイィ・フュイッセは近年プルミエ・クリュの認定が決まったため、ホットな話題として構成村や区画数など覚えておきましょう!
ボージョレ地区
✅95%がガメイで造られるフルーティな赤ワイン産地
✅北部の土壌は花崗岩
✅セミマセラシオン・カルボニックによる醸造が好んで用いられる
✅Beaujolais Nouveauは1951年に初めて11月15日が解禁日となった→現在は11月第3木曜日
地方名A.O.C.
✅Beaujolais(赤、ロゼ、白)
・果汁糖度180g/l、アルコール度数10.5%以上の赤なら「Beaujolais Supérieur」の表記可能
・赤、ロゼの新酒は「Nouveau」、「primeur」の表記可能
✅Beaujolais Villages(赤、ロゼ、白)
・赤、ロゼの新酒は「Nouveau」、「primeur」の表記可能
✅Bourgogne Gamay(赤)
・クリュ・デュ・ボージョレが名乗れるエリアに対し、2011年ヴィンテージから認められたA.O.C.
ボージョレ・ヌーヴォーは赤とロゼに認められ、白はありません!
村名A.O.C.(クリュ・デュ・ボージョレ)
・以下10の村名A.O.C.はCrus du Beaujolaisと呼ばれる
・これら村名A.O.C.には新酒を意味するNouveauやPrimeurの表記は付加できない
✅Brouilly(赤)
・クリュ・デュ・ボージョレ最南端かつ栽培面積最大
✅Côte de Brouilly(赤)
✅Régnié(赤)
・1988年に加わった最新のクリュ
✅Morgon(赤)
・クリュの中でも肉厚で力強く、長期熟成にも耐え得るワイン
✅Chiroubles(赤)
✅Fleurie(赤)
・最もエレガントなクリュとされる
✅Moulin-à-Vent(赤)
・村名ではなく、15世紀に作られた風車を指す
・エレガントで力強く、複雑性に富んだワインで、長命なタイプ
✅Chénas(赤)
・クリュの中で栽培面積最小
✅Juliénas(赤)
✅Saint-Amour(赤)
・最北端に位置するクリュ
地方名A.O.C.は新酒の規定とも合わせて覚えましょう
クリュ・デュ・ボージョレは頻出なので、最北、最南、最小、最大など特徴的な村は押さえましょう
ジュラ・サヴォワ地方
ジュラ地方
ジュラ地方概要
✅フランスのワイン産地としては最小
✅全耕作面積の15%がビオロジック
✅半大陸性気候
✅ルイ・パストゥールの出身地
主要ブドウ品種
✅白ブドウ
・サヴァニャン(ヴァン・ジョーヌの品種)
・シャルドネ(=ムロン・ダルボワ:耕作面積50%で最大)
✅黒ブドウ
・プールサール(ジュラ原産)
・トゥルソー(ジュラ原産)
・ピノ・ノワール
地方料理と食材
✅Comté(A.O.P.チーズ、牛乳、加熱圧搾、AOPチーズで生産量最大)
✅Mont d’Or(A.O.P.チーズ、牛乳、ウォッシュ、8/15~翌年3/15限定生産)
✅Morbier(A.O.P.チーズ、牛乳、非加熱圧搾、断面中央に黒い線があるチーズ)
パストゥールの出身地、ムロン・ダルボワ(シャルドネのシノニム)は頻出です!
また、ジュラのチーズは有名なものが多いので、覚えておきましょう
主要なA.O.C.ワイン
✅Arbois(赤、ロゼ、白、ヴァン・ジョーヌ、ヴァン・ド・パイユ)
・地区最大の栽培面積
✅Château-Chalon(ヴァン・ジョーヌ)
・ヴァン・ジョーヌのみに認められたA.O.C.
・オーストリア宰相とナポレオン3世の逸話で有名:「世界最高のワインはあなたの国のシャトー・シャロンです」【ジュラ地方歴史の項参照】
✅L’Etoile(白、ヴァン・ジョーヌ、ヴァン・ド・パイユ)
✅Côtes du Jura(赤、ロゼ、白、ヴァン・ジョーヌ、ヴァン・ド・パイユ)
・A.O.C.アルボワとの違いは、2022年9月2日の政令で認められた品種が1つ多い(白用のグランジェ)
✅Crémant du Jura(発泡ロゼ、発泡白)
・A.O.C. Côtes du Juraと同一のエリアで収穫されたブドウを用いて造られる、瓶内二次発酵発泡性ワイン(瓶内熟成期間:最低9ヶ月)
✅Macvin du Jura(V.D.L.の赤、ロゼ、白)
・A.O.C. Côtes du Juraと同一のエリアで収穫されたブドウを用いて造られる、V.D.L.
・発酵の初期段階でアルコール度数52%以上のオー・ド・ヴィを添加する
✅Marc du Jura(オー・ド・ヴィ)
・2015年に承認されたA.O.C.
・ジュラ地方のA.O.C.ワインの絞り滓から造られた蒸留酒
・最大600リットルの木樽で少なくとも24ヶ月熟成
・最低アルコール度数は40%
Vin Jauneヴァン・ジョーヌ(黄ワイン)
✅サヴァニャンから醸造した白ワインを産膜酵母下で長期熟成させたもの
①サヴァニャンを白ワインとして醸造
※2022年9月2日の政令により、A.O.C.アルボワではアンファリネが、A.O.C.コート・ド・ジュラではアンファリネとグランジェの使用が一部認められた
②オークの小樽に詰め、ウィヤージュ(補酒)をせず、収穫から少なくとも6年目の12月15日まで熟成(最低60ヶ月間は産膜酵母下で熟成)
③Clavelin(620ml)と呼ばれるボトルに詰める
④収穫から7年目の1月1日以降に出荷
・ソトロンと呼ばれる芳香成分(アーモンド、ヘーゼルナッツ、キャラメル、シナモンなど)
Vin de Pailleヴァン・ド・パイユ(藁ワイン)
✅陰干ししたブドウから造られた甘口ワイン
①認められている品種(サヴァニャン、シャルドネ、プールサール、トゥルソー)
②ブドウを藁(パイユ)、スノコの上に並べるか、吊り下げ最低6週間乾燥
③圧搾時の糖度は320g/lを超え、420g/l未満
④少なくとも収穫から3年目の11月15日まで熟成、うち18ヶ月は木樽による熟成
ヴァン・ジョーヌとヴァン・ド・パイユの特徴はよく問われますので押さえましょう!
ヴァン・ジョーヌは”6”がキーワード(6年目、60ヶ月、620ml)なので暗記に役立ててください!
また、ヴァン・ジョーヌでは一部A.O.C.にサヴァニャン以外の品種が認められるようになったので、チェックしておきましょう!
サヴォワ地方
サヴォワ地方概要
✅スイスとイタリアと国境を接する
✅レマン湖、ローヌ川、ブルジェ湖
✅1942年にセイセルがサヴォワとして最初のA.O.C.取得
✅海洋性気候
主要ブドウ品種
✅白ブドウ
・ジャケール(サヴォワ地方で最も栽培面積が広い)
・アルテス(=ルーセット)
✅黒ブドウ
・モンドゥーズ(サヴォワを代表する黒ブドウ品種)
地方料理と食材
✅Beaufort(A.O.P.チーズ、牛乳、加熱圧搾)
✅Abondance(A.O.P.チーズ、牛乳、半加熱圧搾)
✅Reblochon(A.O.P.チーズ、牛乳、非加熱圧搾)
主要なA.O.C.ワイン
✅Vin de SavoieまたはSavoie(赤、ロゼ、白、発泡ロゼ)
・発泡ロゼは瓶内二次発酵(瓶内熟成期間9ヶ月以上)
・16の地理的名称を付記できる
・気候温暖化への対策として、2021年8月25日の政令で新たに数品種の使用が認められた
✅Crémant(発泡白)
・単独のA.O.C.ではなく、ヴァン・ド・サヴォワ/サヴォワの付則条項
・瓶内二次発酵(瓶内熟成期間9ヶ月以上)
✅Roussette de Savoie(白)
・アルテス(ルーセット)のみから造られる白に対して認められたA.O.C.
・4つの地理的名称を付記できる
✅Seyssel(白、発泡白)
・サヴォワとして最初のA.O.C.取得
✅Bugey(赤、ロゼ、白、発泡ロゼ、発泡白)
・発泡性(MousseuxまたはPétillant):瓶内二次発酵、瓶内熟成期間9ヶ月以上
・条件を満たすと以下の3つの地理的名称を付記できる
①Bugey Manicle(白、赤):白はシャルドネ100%、赤はピノ・ノワール100%
②Bugey Montagnieu(赤、発泡白):赤はモンドゥーズ100%、発泡白は瓶内二次発酵、瓶内熟成期間12ヶ月以上
③Bugey Cerdon(発泡性ロゼ):ガメイ、プールサール使用。「Méthode Ancestrale」と付記することも可能だが、その場合はプールサール単一は認められない
サヴォワはブドウ品種のジャケールとモンドゥーズが特徴なので、これに絡んだA.O.C.を中心に覚えましょう!
ローヌ渓谷地方
ローヌ渓谷地方概要
✅北はヴィエンヌから南はニームまで南北250km
✅フランス第2位のA.O.C.ワイン生産量(1位はボルドー)
✅北部ローヌ(半大陸性気候)、南部ローヌ(地中海性気候)
✅ミストラル:北から南に吹き抜ける風
✅南部の土壌:ガレ・ルレと呼ばれる玉石
✅1309年アヴィニョン捕囚→ヨハネス22世が夏の居城としてシャトーヌフ・デュ・パプ建設
✅1933年ル・ロワ男爵がA.O.C.の原型を作り、2年後のI.N.A.O.設立に発展
✅1936年、シャトーヌフ・デュ・パプ、タヴェルが最初のA.O.C.取得
✅近年はラストー(2010年)、ケランヌ(2016年)がA.O.C.取得
主要ブドウ品種
✅白ブドウ
・ヴィオニエ(北部ローヌ)
・マルサンヌ(北部ローヌ)
・ルーサンヌ(北部ローヌ)
・クレレット(南部ローヌ)
・グルナッシュ・ブラン(南部ローヌ)
✅黒ブドウ
・シラー(北部ローヌを代表する品種、南部ローヌではブレンド)
・グルナッシュ(南部ローヌ)
・ムールヴェードル(南部ローヌ)
・サンソー(南部ローヌ)
地方料理と食材
・Daube Avignonnaise(アヴィニョン名物の煮込み料理)
・Picodon(A.O.P.チーズ、山羊乳、シェーブル、メダル形)
ローヌ渓谷は北部と南部でブドウ、ワイン、気候など、だいぶ異なるため整理しましょう
北部のA.O.C.ワインはブドウ品種、生産可能色、地図上の位置も含め、すべて覚えましょう(南部は重要A.O.C.のみ)
ローヌ渓谷全域
主なA.O.C.
✅Côtes du Rhône(赤、ロゼ、白)
・2018年の生産量はローヌ渓谷における全A.O.C.ワインの47%を占める
✅Côtes du Rhône Villages(赤、ロゼ、白)
✅Côtes du Rhône Villages+地理的名称
・2018年の政令でSaint-Andéolが加わり、22の地理的名称あり
北部ローヌ
主なA.O.C.
✅Côte-Rôtie(赤)右岸
・シラー80%以上、ヴィオニエ20%まで
・ローヌ渓谷のA.O.C.として最北端
・「焼け焦げた丘」の意味
✅Condrieu(白)右岸
・ヴィオニエ100%で醸造された白ワインのA.O.C.
✅Château-Grillet(白)右岸
・ヴィオニエ100%
・ローヌ渓谷で最初に認定されたA.O.C.のひとつ
・北部ローヌ最小(円形劇場の形)
・シャトー・ラトゥールを有するピノー家の単独所有
✅Saint-Joseph(赤、白)右岸
・赤はシラー90%以上、ルーサンヌ、マルサンヌ10%まで
✅Hermitage(赤、白、ヴァン・ド・パイユ)左岸
・赤はシラー85%以上、ルーサンヌ/マルサンヌ15%まで
・「隠者」の意味
・ヴァン・ド・パイユを造ることができる
✅Crozes-Hermitage(赤、白)左岸
・赤はシラー85%、ルーサンヌ/マルサンヌ15%まで
・北部ローヌ最大
✅Cornas(赤)右岸
・シラー100%
✅Saint-Péray(白、発泡白)右岸
・ルーサンヌ/マルサンヌ
・ムスーは瓶内二次発酵(瓶内熟成12ヶ月以上)
✅Clairette de Die(発泡白、アンセストラル方式による微発泡白・ロゼ)
・微発泡の白・ロゼはアンセストラル方式。主要品種はクレレットでなく、ミュスカ・ア・プティ・グラン(75%以上)
・発泡白は瓶内二次発酵(瓶内熟成9ヶ月以上)、クレレット100%
✅Crémant de Die(発泡白)
・クレレット主体
・瓶内二次発酵(瓶内熟成12ヶ月以上)
✅Coteaux de Die(白)
・クレレット100%
✅Châtillon-en-Diois(赤、ロゼ、白)
・赤はガメイ主体
北部ローヌは地図問やブドウ品種の割合は頻出です!
教本の地図上でA.O.C.の位置がわかるようにしましょう!
南部ローヌ
主要なA.O.C.
✅Châteauneuf-du-Pape(赤、白)
・南部ローヌを代表するA.O.C.
・13品種が許可
・使用が認められていない主な品種(黒:カリニャン、白:ヴィオニエ、マルサンヌ)
認可13品種を覚えるより、使用が認められていない3品種を覚えておくことで、問題には対応できます
✅Gigondas(赤、ロゼ、白)
・1971年にコート・デュ・ローヌ・ヴィラージュから最初に独立したA.O.C.
・赤はグルナッシュ50%以上用い、シラーまたはムールヴェードルのうち、少なくともどちらか一方をブレンド
・白ワインが2023年の政令により新たに認められた:クレレット主体
✅Vacqueyras(赤、ロゼ、白)
・赤はグルナッシュ50%以上
✅Lirac(赤、ロゼ、白)
・ローヌ川を挟んでシャトー・ヌフ・デュ・パプの対岸に位置する
・赤、ロゼはグルナッシュ主体
✅Tavel(ロゼ)
・コート・デュ・ローヌの17クリュで最南に位置する
・グルナッシュを主体としたロゼのみのA.O.C.
✅Vinsobres(赤)
・グルナッシュ50%以上
・2006年にコート・デュ・ローヌ・ヴィラージュから独立
✅Rasteau(赤、V.D.N.)
・元はV.D.N.にのみ与えられたA.O.C.
・2010年にスティル赤が認定
✅Beaumes de Venise(赤)
・グルナッシュ50%以上
✅Muscat de Beaumes de Venise(V.D.N.)
・V.D.N.(天然甘口ワイン)のA.O.C.
・ミュスカ・ア・プティグラン・ブランとミュスカ・ア・プティ・グラン・ルージュの2品種
✅Cairanne(赤、白)
・2016年にコート・デュ・ローヌ・ヴィラージュから独立したローヌ渓谷で最新のA.O.C.
・赤はグルナッシュ主体
南部ローヌは主要ブドウ品種、生産可能色、A.O.C.認定の新旧などが問われます
生産可能色は特徴のあるA.O.C.(ロゼのみ、V.D.N.のみなど)だけでも押さえるようにしましょう!また、A.O.C.ジゴンダスに白ワインが追加されているので要チェックです!
フランス①(シャンパーニュ地方、アルザス・ロレーヌ地方、ブルゴーニュ地方&ボージョレ地区、ジュラ・サヴォワ地方、ローヌ渓谷地方) 予想問題
理解度の確認のため、10問全問正解するまで帰れま10にチャレンジしてみましょう!
10問全問正解するまで何度もチャレンジしてみてください。問題には教本の該当ページを記載してありますので、間違った問題や解答に迷った問題は、都度教本に戻って復習してみてください。