ソムリエ/ワインエキスパート試験対策について、教本の出題ポイントをまとめています
昨年度からの変更点や、頻出箇所などポイントを抑えて解説します
最後に確認問題を掲載してありますので、理解度の確認に使用してください!
各項目の出題ポイント、ヒントはボックスで示しました
必ず押さえておくべき用語は青字、人名は赤字、ブドウ品種は緑字で表示しています
その他黒字の部分もできるだけ広く覚えるようにしましょう!
また、重要な箇所は黄色のアンダーラインで示しています

昨年からの主な変更点
ハンガリー
- 2023年ヴィンテージレポート更新【P.512-513】
- 歴史の「ボラーソク・ボラーサ – ワインメーカーの頂点に選ばれし者のみに与えられる賞」のコラムに最新情報更新【P.515】
- トカイP.D.O.の「トカイのワインスタイル」に一部追記(酸味がワイン全体に複雑さや~残糖が多く、明るい酸を含む。)【P.520】
- フュレドP.D.O.が追加【P.519、P.528】
- シュメグP.D.O.の説明文一部追記(ハンガリー国内で最も小さいP.D.O.(ワイン地域)である。)(Sümegはかつて~Natúr Sümeg(自然派ワインフェスティバル)を開催した。※脚注含む)【P.529-530】
- エグリ・ビカヴェールがP.D.O.として項目独立【P.519、P.538】
- エグリ・チッラグがP.D.O.として項目独立【P.519、P.538-539】
ハンガリーはフュレドP.D.O.が新設されています!
また、エグリ・ビガヴェールとエグリ・チッラグの項目がP.D.O.として独立していますので、要チェックです
スイス
- プロフィールに一部追記(スイス憲法には~農業政策が展開されている。)【P.388】
- プロフィールのヴィンテージ情報が更新【P.388】
- 【有機農業法に基づくラベル認証】の項が新設【P.391】
- スイス・ロマンドのジュネーヴの地区Entre Arve et Lacの説明文一部追記(Jussyのゲヴュルツトラミネール、辛口のピノ・ブランは有名である。)(古い建造物を修復した醸造所でワイン造りが再開されている。)【P.396】
- スイス・ロマンドのヌーシャテルの説明文一部追記(ヌーシャテル湖北西岸に建てられたBevaix修道院に始まり)(A.O.C.はAppelation Cantonale~ガラノワールの3品種が指定されている。)【P.396】
スイスは有機農業法に基づくラベル認証の項が新設されています!
ギリシャ
- プロフィールに一部追記(近年の目覚ましい品質向上と~取り組みが必要となるだろう。)【P.350】
- 【ギリシャ地域別ブドウ栽培面積とワイン用ブドウ生産量2022】の表が追加【P.354】
- イピロスの気候風土の説明文に一部追記(伝統的には~注目されている。)【P.361】
- イオニア諸島のプロフィールに一部追記(古代に長期熟成ワインで~世界的評価を得ている。)【P.362】
- サントリーニP.D.O.の説明文に一部追記改訂(近年の目覚ましい~価格は上がらざるを得ないだろう。)(Vinsantoは、中世の~起源といわれている。)【P.365】
ギリシャは【ギリシャ地域別ブドウ栽培面積とワイン用ブドウ生産量2022】の表が新しく追加されているので、順位など確認しておきましょう!
英国
- 気候風土のヴィンテージ情報が更新(2024年は~低下する傾向があった。)【P271】
- ワイン法の(1)Wineの説明文一部追記改訂(従来あった上位カテゴリー~呼称は使用できない。)【P.273】
- ワイン法と品質分類の、新たに提唱された呼称の説明文一部追記(PDOおよびPGIワインに限定した~ワインがみられるようになった。)およびロゴの追加【P.273】
- イングランドの原産地呼称保護《English Wine》の説明文一部追記(イングランドの標高~使用したワイン。)(「Bottle-Fermented」~別に「Traditional」と表示できる。)(20℃での)【P.274】
- イングランドの原産地呼称保護《Sussex Wine》の説明文一部追記(イースト・サセックスとウェスト・サセックスの~すべての醸造過程を経る。)
- イングランドの原産地呼称保護《Sussex Wine》の<スティルワインの白・ロゼ・赤>の説明文一部追記(および「Product of England」(または「Made in England」))(ヴィンテージ表示するワインは、その年のブドウを最低85%使用する。)【P.300】
- イングランドの原産地呼称保護《Sussex Wine》の<スパークリングワインの白・ロゼ・赤>に「赤」が追加され、説明文一部追記(および「Product of England」(または「Made in England」))(最低酸度は5.5g/l。)【P.275】
- ウェールズの原産地呼称保護《Welsh Wine》の<スパークリングワインの白・ロゼ>の説明文一部追記(「Bottle-Fermented」~別に「Traditional」と表示できる。)(果汁の最低潜在アルコール度数は6%。)【P.277】
英国は原産地呼称保護の規定がいくつか追加されています!
ハンガリー
ハンガリー概要
✅首都:ブダペスト ”ドナウの真珠”といわれている
✅カルパチア盆地、バラトン湖、ドナウ川、ティサ川
✅国内では国内生産のワイン消費が大部分を占める
2023ヴィンテージレポート
✅全体的には有望な年であり、収穫量的には「平均的な」年
✅2023ヴィンテージは2013年と似たヴィンテージになると予想
✅トカイの甘口ワインは大変素晴らしい出来
歴史
✅本格的なブドウ栽培は古代ローマ人によって伝えられる
✅ハンガリー人の先祖はアジア系マジャール人
✅ルイ14世がトカイワインを「王のワインにして、ワインの王」と称賛
✅サスティナブルな取り組み
・Wassmann(ヴィッラーニで最初にビオディナミック認証を取得)
✅ヨーロッパ最優秀ワイン生産者賞(The Golden Vines Award)
・2022年にトカイのセプシ・イシュトヴァーン氏が受賞→ハンガリー民主化以降、品質を高めるために房の選定を最初に行った、トカイの偉大なワインメーカー
✅国内ワインメーカーの頂点を決めるコンペティション(ボラーソク・ボラーサー)
・2024年のワインメーカー・オブ・ワインメーカーズ賞はトカイ地方、ノビリス・ワイナリーのバールドシュ・シャロルタ氏が受賞
✅国際的なワインカンファレンス
・FRANC&FRANC(ヴィッラーニのカベルネフラン国際会議&テイスティング)
・EGer Wine MeetUp(エゲルワインの魅力を世界に発信するための国際カンファレンス)
気候風土
✅大陸性気候
地質多様性と地形学
✅ハンガリーワインの地理的多様性=テロワールの地質学と土壌学が重要視
ボラーソク・ボラーサーの2024年ワインメーカー・オブ・ワインメーカーズ賞については、大きく記事が更新されていますので、受賞者名など頭に入れておきましょう
主なブドウ品種
✅白ブドウ
・ビアンカ(白1位)※耐久性が高く栽培技術がシンプルで病害に強いため、この10年で人気
✅黒ブドウ
・ケークフランコシュ(黒/全体1位)
ワイン法と品質分類
✅Wine「地理的表示なし、テーブルワイン」
✅P.G.I./Protected Geographical Indication「地理的表示保護ワイン」:6のP.G.I.
・ハンガリー語:O.F.J.
①Balaton
②Balatonmelléki
③Dunántúli
④Duna-Tisza közi
⑤Felső-Magyarország
⑥Zemplén
✅P.D.O./Protected Disignation of Origin「原産地呼称保護ワイン」:40のP.D.O.
・ハンガリー語:O.E.M.
・HTNオフィスによって改訂、監督されている
・22の指定ワイン生産地域もP.D.O.に含まれる
・生産地のブドウを100%使用などの厳しい生産規定
✅D.H.C./Districtus Hungaricus Controllatusワイン
・D.H.C.はP.D.O.の中で最上位に区分されるカテゴリー
・クラッシクシュ、プレミアム、スーパープレミアムの3つの品質レベルあり
・D.H.C.ステータスの地域は以下4つ
①Villány D.H.C.:ハンガリー最南の赤ワイン名産地。ハンガリークロッカスの模様の独自の商標ラベル。以下の3つに分類
・Villány Classicus:大部分がここに分類される
・Villány Premium:Classicusより厳しい基準
・Villány Super Premium:カベルネ・フラン100%で造られたワインのみ。中でも厳しい基準を満たしたワインのみ”ヴィッラーニ・フラン”とラベル記載可能
②Izsáki Arany Sárfehér D.H.C.:クンシャークP.D.O.のサブリージョン。ブドウ畑は1級、2級のみ栽培が認められる
③Eger D.H.C.:エグリビカヴェールD.H.C.(ブルズブラッド)とエグリビカヴェールスペリオルD.H.C.の2つ
④Sümeg D.H.C.:2021年にP.D.O.として認定
D.H.C.は記載整備されていますので、しっかり押さえておきましょう
ゼンプレーンP.G.I.
✅トカイ・ボッレーギォー
・トカイ・ワイン産地のブドウ畑は非常に多様な火山岩の上にある
トカイP.D.O.
✅ボドログ川とティサ川が合流する地点にトカイ山があり26の町と村で構成
✅2002年、トカイの山麓に広がる地域一帯がユネスコ世界遺産に登録
✅仏王ルイ14世が「王のワインにしてワインの王」と称した
✅トカイワインの原産地呼称を巡る問題→スロヴァキアとハンガリー両国でトカイの原産地呼称の使用が認められている
✅地方食材:フォアグラ
✅主要品種
・フルミント(トカイ全体のブドウ栽培面積の約65%を占める)
・ハールシュレヴェリュー(ハンガリー起源のブドウ、ハンガリー全栽培の20%がトカイワイン産地)
✅トカイワインのタイプ(2013年にワイン法が改定)
・Eszencia:手摘みした貴腐ブドウのフリーランジュースのみ使用し、自然に発酵させて造られる天然の甘口ワイン(残糖度450g/l以上)。世界三大貴腐ワイン
・Tokaj Aszú:貴腐ブドウをペースト状にしたアスー生地に、一次発酵中のマストまたは新しいワインを加えてマセレーション後に圧搾して造られる貴腐ワイン(残糖度120g/l以上)収穫年から3年後の1月1日以降にリリース(樽熟18ヶ月)、オーク樽で18ヶ月以上熟成
※アスーとは「蜂蜜のような」「シロップのような」の意味
・Szamorodni:「自然のままに」という意味。貴腐ブドウと遅積みブドウの房を原料。
辛口はSzáraz、甘口はÉdesと表記(いずれも樽熟6ヶ月以上)
・Fordítás:「ひっくりかえす」という意味。プレスしたペースト状のアスー生地(トカイ・アスーを造った後、搾りかすとして残ったペースト状のアスー生地を再利用)を、部分的に発酵しているマストまたは新しいワインの中に浸した後に圧搾して造られる天然甘口ワイン(樽熟6ヶ月以上)
・Máslás:「コピー」という意味。アスーの滓の中に部分的に発酵しているマストまたは新しいワインを加えて浸漬して造られる天然甘口ワイン(樽熟6ヶ月以上)
・Késői szüretelésű bor:Late Harvest、遅積みワイン
・Fehér bor:通常の白の辛口ワイン。トカイ・ドライワイン
・Pezsgő:トカイで造られるスパークリングワイン、アルコール度数10%、最低瓶内発酵・熟成9ヶ月
トカイワインは頻出です!
各タイプの名称と違いを教本図・表も活用し、しっかり押さえましょう
ドゥナーントゥールP.G.I.
✅フェルシェー・パンノン・ボッレーギオー
・以下7つのP.D.O.がこのワイン産地に該当
エチェク・ブダP.D.O.
✅ブダフォクという町が”International city of wine and sparkling wine(ワインとスパークリングワインの国際都市)”として認定
エチェキ・ペシュグーP.D.O.
✅トラディショナル製法で造られた白とロゼのスパークリングワイン(ペシュグー)
ケーセグP.D.O.
✅かつて白ワインの生産が重要であったが、次第に黒ブドウ栽培が普及
モールP.D.O.
✅Móri Ezerjó(モールのエゼルヨー):ハプスブルク家に愛飲されていた白ワイン
ネスメーイP.D.O.
✅スロヴァキア国境に接するワイン産地
パンノンハルマP.D.O.
✅ハンガリーで最も古いワイン生産地域の一つ
✅996年建立のベネディクト派修道院、パンノンハルマ大聖堂は世界遺産
ショプロン/ウデンブルグP.D.O.
✅ハンガリーの北西端、オーストリアとの国境に接する
✅国内のオーガニック、ビオディナミから造られるワインの中心地
バラトンメッレーキP.G.I.
✅バラトン湖周辺にある6つのワイン産地
バラトンP.G.I.
✅バラトン・ボッレーギオー
・バラトン湖は西ヨーロッパおよび中央ヨーロッパ最大の湖
バダチョニP.D.O.
✅バラトン湖の北岸
✅ケークニェリューの白(注目されている)
バラトンボグラールP.D.O.
✅ローマ帝国時代からトルコ軍の侵略を受けるまでの間、王家の管轄の元で重要な立場を果たしていた有名なワイン産地
バラトン・フェルヴィデークP.D.O.
✅アールパ王がこの土地のワインを愛したという歴史が残る
バラトンフェレド・チョパクP.D.O.
✅ハンガリー国内で最も高品質なオラスリズリングの白ワインを生産
チョパクP.D.O.
✅約2000年以上前までにさかのぼる歴史を持ち、テロワールの宝庫
✅5つの限定された村で、山のワイン(Hegy bor)やシングルヴィンヤード(Dűlős bor)ワインの生産が許されている
フュレドP.D.O.
✅白ワインのHegy borやDűlős borは基本的にオラスリズリング(フルミントは15%まで)のみ
✅赤ワインはケークフランコシュのみ
カーリP.D.O.
✅Káli Király(カーリ王のワイン)と、Káli Király Főbor(カーリ王の主要ワイン)の2種類の格付け
ムラP.D.O.
✅マセラシオン期間が短いことで色合いが明るくなる「シラー」という赤ワイン
ナジ・ショムローP.D.O.
✅最も小さい産地の1つ
ショムローP.D.O.
✅Somlói galuska(ケーキ)
シュメグP.D.O.
✅2021年にP.D.O.に指定された地域で、ハンガリーで最小のP.D.O.
✅スパークリングワイン(ペシュグー)は12ヶ月以上滓とともに熟成(シュール・リー製法)
✅厳格な有機ブドウ栽培と自然派ワインの生産に取り組んでいる
✅自然派ワイン=シュメグというイメージを浸透させた人物:エグリ・ワイナリーのマーク・エグリ
→Natúr Sümeg(自然派ワインフェスティバル)を開催
ティハニP.D.O.
✅ハンガリーで最も小さなワイン産地
✅赤(バラトン湖の反射光が理想的なテロワール)とロゼを主に生産
ドゥナーントゥールP.G.I.
✅パンノン・ボッレーギォー
・ペーチ、セクサール、ヴィッラーニ、トルナの4つのワイン地域で構成
パンノンP.D.O.
✅もっとも古いワイン造りの歴史を持つ生産地域の1つ
ペーチP.D.O.
✅ツィルファンドリ(この地域でのみ生産される白ブドウ)
セクサールドP.D.O.
✅カダルカが原料の溌溂とした酸味と豊かなアロマの赤ワイン
✅Szekszárdi Bikavér
・セクサールドで造られる赤ワイン
・ビガヴェールは「雄牛の血」の意味
・Szekszárdi BikavérとSzekszárdi Bikavér Prémium の2タイプあり、どちらもケークフランコシュ(45%以上)とカダルカ(5%以上)を合わせて50%以上占めなくてはならない
トルナP.D.O.
✅トルナ地域のワインと料理のマリアージュ
・この地方の白と、コーシャの牛タン料理
・シラー(ロゼと赤の中間の色合いの軽い赤ワイン)と伝統的家庭料理のチルケパプリカシュ(パプリカチキン)
ヴィッラーニP.D.O.
✅ハンガリー最南端の産地
✅ボルドー北部地域とほぼ同緯度にある
✅Villányi Franc :カベルネ・フラン100%から造られるD.H.C.ワイン
・プレミアムとスーパー・プレミアムの2つのカテゴリーあり
✅REDy:ポルトギーザー主体のブレンドから造られるワインの生産団体
・ポルトギーザーはヴィッラーニで2番目に多く栽培
✅Villányi Districtus Hungaricus Controllatus
・Villány D.H.C.はClassicus、Premium、Super Premiumの品質レベルあり
・ハンガリー・クロッカスの商標がワインラベルに表記
✅Zsigmond Telekiはフィロキセラに対抗できる台木を開発した功労者
ドゥナ・ティサ・クズィP.G.I.
✅Gulyásleves(ハンガリーの国民食、煮込み料理)
✅ドゥナ・ボッレーギオー
ハヨーシュ・バヤP.D.O.
✅Bajai halászlé(小さな街バヤで造られる、ハンガリー伝統的な漁夫のスープ「ハラースレー」)
イジャーキ・アラニ・シャールフェヘールP.D.O.
✅クンシャーグP.D.O.のサブリージョン
✅Izsáki Arany Sárfehér D.H.C.
・原料ブドウは1級、2級のみ
・仕立て方はコルドンのみ
✅ハンガリーのみで栽培されている、アラニ・シャールフェヘール(白ブドウ)を原料としたスティルワインとスパークリングワインの生産が認められている
クンシャーグP.D.O.
✅ハンガリー最大のワイン生産地域
モノルP.D.O.
✅黄土に掘られた多くの地下セラーが1000カ所以上ある
フェルシェー・マジャロルサーグP.G.I.
✅フェルシェー・マジャロルサーグ・ボッレーギォー
デブレーイ・ハールシュレヴェリューP.D.O.
✅エゲルのサブリージョン
✅クラッシクシュ、シュペリオル、レイトハーヴェストの3つのカテゴリーのワインあり
エゲルP.D.O.
✅オスマントルコの侵略を受け、1596年にエゲル陥落
✅歴史的に「Bull’s Blood 雄牛の血」と呼ばれるエゲルを代表する赤ワイン、エグリ・ビカヴェール
エグリ・ビカヴェールP.D.O.
・エゲル地方を代表する赤ワイン
・ケークフランコシュ主体のブレンド
・3つの格付けあり
①Egri Bikavér Grand Superior-:オーク樽で12ヵ月以上熟成
②Egri Bikavér Superior:オーク樽で12ヵ月以上熟成
③Egri Bikavér Classicus:オーク樽で6ヵ月以上熟成
エグリ・チッラグP.D.O.
・「エゲルの星」を意味するD.H.C.白ワイン
・Classicus、Superior、Grand Superiorの3つの格付けあり
ハンガリーは、覚えにくい名前のP.D.O.がたくさんありますが、まずは主要P.D.O.(特にD.H.C.のある産地)の特徴や、どの地域に属しているかを覚えましょう!
スイス
スイス概要
✅国土の70%をアルプス山脈とジュラ山脈が占める
✅歴史
・紀元前58年、ジュリアス・シーザーがローマ軍を率いて侵攻した際に、ブドウ栽培とワイン造りが各地に広まる
・19世紀後半、鉄道が整備され、シャスラなどのブドウ品種がヴォー州から全土に広がる
✅主なブドウ品種
【白ブドウ】
・シャスラ(白1位:白ブドウ栽培面積の約54%を占める)
【黒ブドウ】
・ピノ・ノワール(黒/全体1位:黒ブドウ栽培面積の約46%を占める)
✅産地別栽培面積と収穫量
・ヴァレー州(栽培面積、生産量ともに1位)
・ヴォー州(栽培面積、生産量ともに2位)
・スイス・ロマンドの栽培面積で、白ブドウの方が黒ブドウより多いのはヴォー州のみ
ヴァレー州とヴォー州は間違いやすいので注意しましょう!
ワイン法と品質分類
✅3つのカテゴリー
①A.O.C.(フランス語圏)
・スイス全土で62
②Vins de Pays(フランス語圏)
・ラベルにはスイス産と表示しなければならない
③Vins de Talbe(フランス語圏)
有機農業法に基づくラベル認証
✅bio.inspecta(政府指定の認証機関による有機栽培証明が必要)
✅bio.testagro(政府指定の認証機関による有機栽培証明が必要)
✅BIOSUISSE(農園と周辺の生物多様性促進のための有機農業法よりもさらに厳しい基準)
✅VINATULA(環境に配慮したブドウの統合生産を統括するVITISWISSの認証)
✅IP-SUISSE(てんとう虫の認証ラベル)
スイス・ロマンド(フランス語圏)
✅スイス全体のワイン生産量の80%を占める
✅Raclette:ラクレットチーズとじゃがいもの料理
✅Gruyère:スイスを代表するチーズ(牛乳、加熱圧搾)
ヴァレー
✅スイス最大のワイン産地
✅ブドウ品種シノニム
・ファンダン=シャスラ
・ヨハニスベルグ=ライン/グロ・ライン=シルヴァーナー
・マルヴォワジー=ピノ・グリ
・エルミタージュ=マルサンヌ・ブランシュ/ルッサンヌ
・パイエン=ハイダ=サヴァニャン・ブラン
✅州の伝統的なワイン
・Vin des Glaciers(白):シエール産ワインを毎春、アニヴィエ渓谷各村の貯蔵ワインに継ぎ足し15年以上熟成
・Dôle(伝統的な赤ワインの呼称):ピノ・ノワール100%、またはピノ・ノワールとガメイと合わせて51%以上を使用して造られるワイン(残り49%にはA.O.C.ヴァレーの黒ブドウ品種を使用可能)
・Dôle Blanche(ロゼ):ドールと同様のブドウ品種を使用。黒ブドウのみを圧搾、発酵して造られたロゼワイン(A.O.C.ヴァレーの白ワインを10%までブレンド可能)
・Grain Noble ConfidenCielという伝統的な製法を継承する団体が造る貴腐ワイン
✅A.O.C.はValaisのみ
✅州が別に指定するグラン・クリュが12地域あり
・Leytron(シャスラなど)
・Salgesch/Salquenen(ピノ・ノワール、ガメイなど)
ヴォー
✅スイス第2のワイン産地
✅ブドウ品種シノニム
・ドラン=シャスラ(生産量の60%を占める)
✅6つの地区と10のA.O.C.
①La Côte
・Servagnin des Morges:約600年前にモルジュに伝えられたピノ・ノワールで造られたワイン
②Lavaux
・「3つの太陽」が宿ると言われている地区
・2007年ユネスコ世界文化遺産に認定
③Chablais
・エーグル城は、ブドウとワインの博物館として開放されている
④Côtes-de-l’Orbe
⑤Bonvillars
⑥Vully
ジュネーブ
✅ブドウ品種シノニム
・ペルラン=シャスラ
✅3つの生産地区
①Mandement
②Entre Arve et Rhône
③Entre Arve et Lac
・Jussyのゲヴュルツトラミネール、辛口のピノ・ブランは有名
ヌーシャテル
✅ヌーシャテル湖北西岸に建てられたBevaix修道院に始まる
✅A.O.C.はNeuchâtelのみ
✅Neuchatel Non Filtre :1月の第3水曜日に解禁となるノンフィルターのシャスラ。この州の特産品
✅Œil de Perdrix :ワイン名は「山鶉の目」の意味。ヌーシャテル州発祥のピノ・ノワールから造られるロゼワイン
ジュラ
✅フランス語圏で最小の生産地
フランス語圏はヴァレーとヴォーを中心に覚えましょう
地図問も出題されていますので、この2地域は地図上の位置も間違えないように(名前が似ているので)確認しましょう!
ドイチュシュヴァイツ(ドイツ語圏)
✅ブドウ栽培面積はヴァレー州、ヴォー州に続く規模
✅ピノ・ノワールは1630年にブルゴーニュのスイス傭兵によりもたらされる
✅スイス全体のワイン生産量の16%を占める
✅Emmentaler(A.O.P.チーズ、大きなチーズアイ(チーズの中の大小の穴)が特徴)
西地区
✅Aargau
・ドイツ語圏ではチューリヒ、シャフハウゼン、グラウビュンデンに次ぐワイン産地
中央地区
✅Zürich
・ドイツ語圏で最大のワイン産地
✅Schaffhausen
・約70%がブラウブルグンダーを中心とする赤ワインの産地。「Blaubrurgunderland」と呼ばれる
✅Thurgau
・ミュラー・トゥルガウは19世紀にトゥルガウ出身のヘルマン・ミュラー博士によって育種・開発
東地区
✅Graubünden / Grigioni
・イタリアとオーストリアに国境を接するアルプス地方のワイン産地
・Federweiss:ブラウブルグンダーから造られる名産品
ドイツ語圏は上記産地を中心に覚えていきましょう
シュヴィツェーラ・イタリアーナ(イタリア語圏)
✅現在ほとんどが垣根仕立て(20世紀初頭は棚仕立てのペルゴラ栽培が主流)
✅栽培品種の80%がメルロ
✅Nostrano(I.G.T.):ボンドーラなどのブドウ品種から造られる伝統的なワイン(ソプラチェネリの名産品)
✅ワイン生産量はスイス全体の生産量の5%を占める
Ticinoティチーノ
✅個性的なメルロを産み出す
イタリア語圏は、ティチーノはメルロで有名な産地であることを覚えましょう
ギリシャ
ギリシャ概要
✅Retsina:サヴァティアノ種から造られる松脂入りのワイン
✅ワイン産地の多くは丘陵地にある
✅全生産量の約20%がP.D.O.ワイン、約62%がP.G.I.ワイン
歴史
✅紀元前4000年代後半:東マケドニアのピリッポイでブドウ栽培とワイン造りが行われていた
✅ギリシャ神話で酒の神ディオニュソス→後にローマ神話でバッカスと呼ばれる
✅紀元前700〜480年頃:アンフォラにワインを詰めて松脂で封をして運搬→レッツィーナの起源
✅oenochooi(シンポジアと呼ばれる社交行事でワインをサービス。ソムリエの原型)
✅2019年から11月1日は「クシノマヴロの日」
✅2018年に「サントリーニの伝統的ワインブドウ栽培」がギリシャワイン産地として初の無形文化遺産に制定
気候風土
✅ベースは地中海性気候(沿岸部と島)
✅2022年ヴィンテージ情報
・ナウサ:例年より長いブドウ生育期となり、成熟度が高く品質の高いブドウが得られた
・サントリーニ島:ここ数年の干ばつ状態が解消。みずみずしい果実味と酸をもったブドウが収穫された
地方料理と食材
✅Feta(羊乳+山羊乳最大30%から造られるギリシャの代表的なチーズ)
✅Meze(何種類もの前菜を少しずつ食べながらワインを楽しむ習慣)
✅Moussaka(ナス、ジャガイモ、ひき肉、トマトソースの上にベシャメルソースをかけたオーブン焼きで、代表的なギリシャ料理の1つ)
レッツィーナは重要なのでブドウ品種も含め理解しましょう
また、歴史も詳細に記載されているため、ポイントを押さえて覚えるようにしましょう
主なブドウ品種
✅ワイン生産量の90%を土着品種が占める
✅地域別ブドウ栽培面積(1位:ペロポネソス半島、2位:マケドニア)
✅地域別ワイン用ブドウ生産量(1位:ペロポネソス半島、2位:中央ギリシャ)
✅主なブドウ品種
【白ブドウ】
・サヴァティアノ(白ブドウ1位/全体1位)
【黒ブドウ】
・アギオルギティコ(黒ブドウ1位)
✅主な土着品種
【白ブドウ】
・アシルティコ(高い酸、サントリーニ島)
・サヴァティアノ(レチーナの主要品種)
【黒ブドウ】
・アギオルギティコ(豊かなボディと熟したタンニン、主にネメアで栽培)
・クシノマヴロ(ギリシャを代表する品種)
主な土着品種の一覧表は各産地の代表的品種と紐づけて覚えておきましょう!
ワイン法と品質分類
✅4つのカテゴリー
(1)P.D.O.(原産地呼称を持つエリアのワイン)
(2)P.G.I.(テーブルワインの中で特定の原産地名を付記できるワイン)
・現在ギリシャに約100のP.G.I.がある
・「トラディショナル・アペレーション」のワインはこのカテゴリーに含まれる
・規定原産地内のブドウを85%以上使用
・3つのレベルあり
①P.G.I. Regional Wines(9つのワイン・リジョンの内、イオニア諸島以外の8つのリジョンが生産可能)
②P.G.I. District Wines(ギリシャの各ディストリクトで生産されるワイン)
③P.G.I. Area Wines(地理的表示の中で最も限定された範囲内で生産されたワイン)
(3)Varietal wines(テーブルワインの中で同一品種を75%以上使用)
(4)Table wines(上のいずれにも該当しないワイン)
✅Traditional Appellation(上記4つのカテゴリーとは別にギリシャの歴史的な価値を持つと認められたワインに表記)
・Retsina(松脂の香りがついた白ワイン)
・Verdea(イオニア海にあるザキントス島の伝統的ワイン)
・Vin liastos(遅摘みのブドウを天日干しして造る甘口ワイン)
トラディショナル・アペレーションに含まれる代表的なワインも覚えましょう!
ワインの産地と特徴
✅9つの地理的区分に分けられる
トラキア地方
✅ギリシャで最も東側に位置
✅P.D.O.はない
マケドニア地方
✅ギリシャで最も北に位置
✅Naoussa P.D.O.
・ナウサが原産とされるクシノマヴロ単一品種による赤ワインのアペレーション
※”クシノ”は「Acid:酸」、”マヴロ”は「Black:黒い」の意味
✅Amyntaio P.D.O.
・ギリシャで最も寒い産地の1つ
・クシノマヴロ単一品種の赤ワインが主体
・クシノマヴロの香りを生かしたロゼのスパークリングやスティルワインを手掛ける生産者多い
✅Slopes of Meliton P.D.O.
・ドメーヌ・カラスによって創設され発展したP.D.O.
イピロス
✅Zitsa P.D.O.
・イピロス唯一のP.D.O.
・白ブドウのデビナ
テッサリア
✅オリンポス山(ギリシャ最高峰)
✅「ギリシャの穀倉地帯」と呼ばれる
✅Rapsani P.D.O.
・この地域で最も重要なP.D.O.
・クシノマヴロをクラサト、スタヴロトとブレンド
中央ギリシャ
✅首都アテネのあるアッティカ県を含む広大な地方
✅現時点でP.D.O.はない
イオニア諸島
✅7つの小さな島々を含む
✅ケファロニア島に3つのP.D.O.を有する
✅Verdea(ザキントス島の伝統的ワイン)
✅1960年代以前から由緒あるTheotoky Estateによるカベルネ・ソーヴィニヨンが世界的評価
✅Robola of Cephalonia P.D.O.
・高貴品種ロボラで造られる、この地域で唯一の辛口ワイン
✅Muscat of Cephalonia P.D.O.(甘口ワイン)
✅Mavrodaphne of Cephalonia P.D.O.(赤の酒精強化甘口ワイン)
ペロポネソス半島
✅地域別ブドウ栽培面積最大
✅ギリシャ本土の最南端の半島
✅Nemea P.D.O.
・ギリシャで最大の栽培面積をもつP.D.O.
・北部のナウサと並んで、赤ワインの最重要産地の1つ
・アギオルギィティコから力強くフルーティな赤ワイン→「ヘラクレスの血」とも呼ばれる
エーゲ海の島々
✅Santorini P.D.O.
・フィロキセラの害がなく、自根のブドウ樹が生き延びている
・バスケット状(Kouloura)に仕立てる
・アシルティコ100%またはアシリ、アイダニとのブレンドから造られる白ワイン
・Vinsanto(天日干しのブドウで造られる甘口白ワイン)
・Nychteri(ブドウを夜間に収穫し、夜明け前に圧搾して造ったワイン。ニキタは「夜」を意味)
クレタ島
✅ギリシャ最南端かつ最大の島(地中海では5番目に大きな島)
✅Sitia P.D.O.
・リャティコから造られる赤ワイン(辛口、甘口、酒精強化)
✅Malvasia-Sitia P.D.O.
・天日干ししたブドウから造られる甘口白ワインと酒精強化の白ワイン
✅Handakas-Candia P.D.O.
・辛口白ワイン(ヴィラナ主体)
・辛口赤ワイン(コチファリ主体)
重要なP.D.O.が、どの地域に位置するのかを把握しておきましょう!
また、P.D.O.毎に重要なブドウ品種がありますので、テキストの土着品種一覧とも紐づけて覚えるようにしましょう!
英国
英国概要
✅イングランド南部にワイン生産者が散在(メキシコ湾流(暖流)の影響)
✅ワイン生産量の割合
・スパークリングワイン76%(トラディショナル方式91%)
・スティルワイン23%(白66%、ロゼ20%、赤13%)
✅スパークリングワインの品質向上と生産量の増加が顕著
✅ロンドンではアーバンワイナリーが見られるようになっている
✅ブドウ栽培面積最多10州(1位:ケント、2位:ウェスト・サセックス、3位:イースト・サセックス)
歴史
✅紀元前1世紀:ベルガエ人が英国南東部に進出しワインを持ち込んだ
✅1662年:Christopher Merretが提出した論文→意図的に二次発酵を起こさせる方法を記した最古の文書
✅1703年:ポルトガルとメシュエン条約を結ぶ→ポルトガルワインの輸入増加
✅2000年前後:ブドウ畑の面積が急増
✅2020年:EU離脱(Brexit)→独自の国内法や条約を運用予定
気候
✅北緯49〜61度に位置し、最も北極寄りのワイン生産地域
✅メキシコ湾流(暖流)の影響で南部は比較的温和な海洋性温帯気候
✅イングランド南部はシャンパーニュとよく似た地層(白亜層)がみられる
✅2024年は生育期に雨が多く、収穫は遅くなり、収量は例年より大きく低下する傾向
主なブドウ品種
✅白ブドウ:シャルドネ(白ブドウ1位/全体1位)
✅黒ブドウ:ピノ・ノワール(黒ブドウ1位/全体2位)
英国は瓶内二次発酵のスパークリングワイン生産量が多いため、生産量の多いブドウ品種もスパークリングワインで使用される品種が多くなります
ワイン法と品質分類
ワイン法
✅英国生産のワインは全国組織Wine GBが管理するUK Quality Wine Schemesというシステムで分類
✅英国のEU離脱に伴い2021年から新たなシステムに移行
✅英国G.I.ワインのロゴ表示義務
✅ワイン法分類(3つのカテゴリー分類)
(1)Wine
・上位区分の認定を受けていない、最も基礎的なカテゴリー
・原料ブドウの収穫年と品種は85%ルールで表示可能
・複数品種を表示する場合は95%以上占めている必要あり、使用割合の高い順に表記
(2)P.G.I./Protected Geographical Indication(地理的表示保護)
・「English Regional Wine」と「Welsh Regional Wine」の2名称
・収穫年、ブドウ品種、P.G.I.の名称を表示可能
・原料ブドウの85%はその名称の地域で栽培されたもの。15%まで英国の他の地域で収穫されたブドウを使用可能
(3)P.D.O./Protected Designation of Origin(原産地名称保護)
・「English Wine」、「Welsh Wine」、「Sussex Wine」、「Darnibole Wine」の4名称あり
・収穫年、ブドウ品種、P.D.O.の名称を表示可能
・ハイブリッド品種は使用できない
✅British Wine
・伝統的表現として認められている呼称
・輸入ブドウや濃縮ブドウ果汁などを原料にして英国で造られた酒類を指す
✅Great British Classic Method
・イングランドとウェールズのブドウから造ったPDOおよびPGIワインに限定した名称
・ロゴ表示あり(教本参照)
ワイン法分類が今期から3カテゴリーになっているので、要チェックです!
イングランド
✅英国のブドウ畑のほとんどすべてがイングランドにある(英国ワインのおよそ98%を生産)
✅気候風土:シャンパーニュから連なる白亜や粘土の土壌→スパークリングワインにおける大きな特色
・White Cliffs of Dover(ドーバー海峡に面したケント州の白亜層が浸食されてできた岸壁)
・Seven SistersやBeachy Head(イギリス海峡に面したイースト・サセックス州の岸壁)
地理的表示保護(P.G.I.)
✅English Regional Wine
<スティルワインの白・ロゼ・赤>
・「English Regional Quality Wine」と表示可能
<スパークリングワインの白・ロゼ>
・「Quality Sparkling Wine」と表示する→代わりに「English Regional Quality Sparkling Wine」と表示しても良い
・トラディショナル方式で最低9ヵ月滓とともに瓶内熟成
原産地名称保護(P.D.O.)
✅English Wine
・標高220m以下の畑で栽培されたブドウを使用
<スティルワインの白・ロゼ・赤>
・「English Quality Wine」と表示可能
<スパークリングワインの白・ロゼ>
・「Quality Sparkling Wine」または「English Quality Sparkling Wine」と表示する
・瓶内二次発酵に該当する用語が使われている場合は、別に「Traditional」の表示可能
・トラディショナル方式で最低9ヵ月滓とともに瓶内熟成
✅Sussex Wine
・イースト・サセックスとウェスト・サセックスの両州内にある畑で栽培されたブドウのみ使用し、両州内ですべての醸造過程を経る
<スティルワインの白・ロゼ・赤>
・ラベルに「Protected Designation of Origin」または「Product of England/Made in England」と明記する
・サセックスの紋章を表示可能
・「Sussex」「Sussex Still」「Sussex Origin」のいずれかの名称を表示可能
・原料ブドウの最低85%を占める収穫年を表示可能
<スパークリングワインの白・ロゼ・赤>
・ラベルに「Protected Designation of Origin」または「Product of England/Made in England」と明記すると明記する
・サセックスの紋章を表示可能
・「Sussex」「Sussex Sparkling」「Sussex Origin」のいずれかの名称を表示可能
・トラディショナル方式での製造を示す「Bottle-Fermented」「Traditional Method」「Bottle Fermented in the Traditional Method」「Traditional」を表示可能
・原料ブドウの最低85%を占める収穫年を表示可能
・品種表示するワインには該当品種を最低90%使用する
・「Blanc de Blanc」表示にはシャルドネを最低90%使用する
・「Blanc de Noirs」表示にはピノ・ノワールかムニエのいずれか、または両方を最低90%使用する
・トラディショナル方式で最低12ヵ月滓とともに瓶内熟成、滓抜き後の瓶熟成は最低3ヵ月
✅Darnibole Wine
<スティルワインの辛口白のみ>
・「Darnibole Bacchus Wine」と表記可能
・コーンウォール州に位置するキャメル・ヴァレー・ヴィンヤードが単独所有する面積5haの畑
・バッカスのみ使用可
ケント
✅英国の南東の端に位置
✅果樹やホップの栽培が盛んで、「Garden of England」と呼ばれている
サセックス
✅イースト・サセックス州とウエスト・サセックス州に分かれる
✅ハンプシャーと並んで英国で最も日照が豊富で温暖
✅白亜質土壌が多い
ハンプシャー
✅港町として有名なポーツマスとサウサンプトンがある
✅サセックスとともに英国で最も日照が豊か
✅白亜地層が露出
サリー
✅ロンドン南東に隣接しており、海に面していない
イングランドのP.D.O.は細かい規定まで覚えるようにしましょう!
また、重要産地は地図上の位置も覚えるようにしましょう
ウェールズ
✅イングランド中南部の西側に隣接
✅Cawl(山地で飼育する羊「Welsh Mountain Sheep」を使うことがある国民的な料理)
✅英国ワインの約1.5%を生産(最も生産量が多い州:Monmouthshire)
地理的表示保護(P.G.I.)
✅Welsh Regional Wine
<スティルワインの白・ロゼ・赤>
・「Welsh Regional Quality Wine」と表示可能
<スパークリングワインの白・ロゼ>
・「Quality Sparkling Wine」または「Welsh Regional Quality Sparkling Wine」と表示する
・トラディショナル方式で最低9ヵ月滓とともに瓶内熟成
原産地名称保護(P.D.O.)
✅Welsh Wine
※規定はイングリッシュ・ワインとほぼ共通だが、標高220m以下の畑で栽培されたブドウを使用することが条件となっている
<スティルワインの白・ロゼ・赤>
・「Welsh Quality Wine」と表示可能
<スパークリングワインの白・ロゼ>
・「Quality Sparkling Wine」または「Welsh Quality Sparkling Wine」と表示可能
・瓶内二次発酵に該当する用語が使われている場合は、別に「Traditional」の表示可能
・トラディショナル方式で最低9ヵ月滓とともに瓶内熟成
英国の伝統的な食品
✅Cheddar Cheese
・牛乳を原料とするハードチーズ
・凝乳を切り刻んで固める「チェダリング」工程
・もっとも有名な銘柄「West Country Farmhouse Cheddar Cheese」
✅Stilton Cheese
・有名な青カビチーズ「Blue Stilton Cheese」
・青カビを使わないチーズ「White Stilton Cheese」
✅Clotted Cream
・牛乳を加熱・冷却した液面の固まり(clot)を集めたチーズ
・「Cornish Clotted Cream」はコーンウォール州の名産
その他旧世界①(ハンガリー、スイス、ギリシャ、英国) 予想問題
理解度の確認のため、10問全問正解するまで帰れま10にチャレンジしてみましょう!
10問全問正解するまで何度もチャレンジしてみてください。問題には教本の該当ページを記載してありますので、間違った問題や解答に迷った問題は、都度教本に戻って復習してみてください。