ソムリエ/ワインエキスパート試験対策について、教本の出題ポイントをまとめています
昨年度からの変更点や、頻出箇所などポイントを抑えて解説します
最後に確認問題を掲載してありますので、理解度の確認に使用してください!
昨年からの主な変更点
アルゼンチン
- プロフィールの説明文一部追記改訂(2023年になってもインフレ率は~中国向けが大幅に増えている。)、(アルゼンチンはブラジルなどとメルコスール~改善されることを期待している。)【P.188】
- 主なブドウ品種のマルベックの説明文一部追加(マルベックは、ルハンとウコにとどまらず~⑩リオ・ネグロ。)【P.193】
- I.G.一覧表に3つのエリアが追加(El Peral、Cordon El Cepillo、Balcarce)【P.200】
アルゼンチンは代表品種であるマルベックが栽培面積を増やし、説明文も追加されています!
チリ
- プロフィールの説明文一部改訂(輸入量そのものはフランスワインを~中価格帯ワインが増加傾向をみせている。)【P.484】
- 気候風土の「ブドウ成熟期の涼しさの確保」の項にクール・クライメット産地としてチレ・チコが追加【P.487】
チリは最南端のブドウ栽培地としてチレ・チコが追加されました!
これにより、これまで最南の栽培地だったチロエ島から、「最南端」の記載が削除されています
ウルグアイ
・大きな変更なし
アルゼンチン
アルゼンチン概要
✅近年の経済悪化を受け、消費者のワイン離れ
・国民1人当たり年間ワイン消費量はピーク時91.8リットル(1970年)から24.5リットル(2021)まで落ち込む
✅ワイン輸出量は前年比20.5%の大幅減だったが、金額では7.4%増加(2022)
・日本のアルゼンチンワイン輸入量は2014年をピークに減少傾向が続く
✅アルゼンチンはブラジルなどとメルコスール(南米南部共同市場)を構成
・日本との交渉に進展はなく、アルゼンチンワインの関税撤廃は見込めない
✅歴史
・16世紀中頃:キリスト教の普及活動者がスペインからワイン用ブドウ(クリオジャ)を持ち込む
・19世紀後半:パタゴニアを国土に組み込みと、鉄道の敷設によってワインを取り巻く事情が大きく変化
・21世紀:マルベックの生産に注力(父・ニコラスからワイナリー経営を引き継いだLaura Catenaがメンドーサ・マルベックを世界に広げる中心的な役割を果たす)
✅気候風土
・大陸性気候
・毎年の雹とZondaという強風による被害が大きい
・ブドウ畑の標高450m〜3,329m、その差2,800m以上(気温差20℃)→標高の高い畑:サンタ・マリア(カタマルカ州)、カチ(サルタ州)、ケブラダ・デ・ウマワカ(フフイ州)
・灌漑が欠かせない(伝統的な灌漑法:フラッド灌漑、新しい灌漑法:ドリップ灌漑)
・新しい畑はコルドン仕立て、畝に針金を渡して新梢を止めキャノピー・マネジメントを施している→VSP.(バーティカル・シュート・ポジション)
歴史(ブドウの持ち込み)や気候風土は頻出なのでチェックしましょう!
主なブドウ品種
✅マルベック
・栽培面積全体/黒ブドウ1位(マルベックだけ栽培面積が前年比増)
・マグドレーヌ・ノワール・デ・シャラントとプリュヌラールの交配
・1853年4月17日に初めてメンドーサにマルベックが植栽→「マルベックデー」
✅セレサ
・栽培面積2位(白ブドウ1位)
・セレサは英語のチェリー(果皮の色がピンク)
✅ボナルダ
・栽培面積3位(黒ブドウ2位)
・DNA解析の結果、フランス・サヴォワ原産のドゥース・ノワールと判明
✅クリオジャ・グランデ
・チリ:パイス、カリフォルニア:ミッション
✅トロンテス
・3種の亜種(トロンテス・リオハーノ、トロンテス・サンフアニーノ、トロンテス・メンドシーノ)
・トロンテス・リオハーノとサンファニーノは、マスカット・オブ・アレキサンドリアとクリオジャ・チカの自然交配種
・カファジャテのトロンテスは最も個性的で高品質といわれている
上記ブドウ品種は覚えておきましょう!
ワイン法と品質分類
✅ワイン法は1959年公布
✅INV(国立ブドウ栽培醸造研究所)がブドウ栽培とワイン生産を管轄
ワインの分類
✅ワインの分類
a)Vinos Genuinos(スティルワイン)
b)Vinos Especiales(3つのタイプあり:カテゴリーA〜C)
c)Vinos Espumosos(ボトルなどの密閉容器で二次発酵させたスパークリングワイン)
d)Vino Gasificado(スティルワインにガスを注入したスパークリングワイン)
e)Vino Compuesto(ワインに芳香物質や甘味を加えたもの)
f)Chicha(アルコール発酵の途上の甘いワイン)
品質分類
✅I.P.ワイン
・生産地が広域に渡るものや、I.G.ワインとD.O.C.ワインに認定されていないもの
・産地名を表示する場合、当該産地のブドウを80%以上使用しなければならない
✅I.G.ワイン(地理的表示)
・特徴のある限定された産地名
・産地と醸造所が当該I.G.域内になければならない
・使用ブドウ品種は当該地域で収穫した、認証されたヴィティス・ヴィニフェラ種に限る
・ロゼワイン用品種として認証されているのはゲヴュルツトラミネール
✅D.O.C.ワイン
・当該地で収穫したヴィテス・ヴィニフェラ種を当該地で規定の方法で醸造・瓶詰めしなければならない
・ルハン・デ・クージョ(2005年認定、メンドーサ川流域)
・サン・ラファエル(2007年認定、メンドーサ南部)
✅熟成期間に関する表示
・Reserva(オーク樽で、赤:最低1年、白:最低6ヶ月熟成)
・Gran Reserva(オーク樽で、赤:最低2年、白:最低1年熟成)
✅輸出市場向けワインの基準(85%ルール)
品質分類はI.P.、I.G.、D.O.C.ワインの違いを押さえておきましょう
また、D.O.C.認定は2つだけなので、認定年とサブ・リージョンも覚えましょう!
ワインの産地と特徴
- ノルテ(北部)
- クージョ(中央部)
- パタゴニア(南部)
- アトランティカ(大西洋沿岸部):ブエノスアイレス州南部の大西洋沿岸部。アルゼンチン初の海風や霧の影響を受ける産地。I.G.チャパドマラル、I.G.ビジャ・ベンタナ
ノルテ地方(北部)
✅フフイ州(最北西端)I.G.ケブラダ・デ・ウマワカ
・世界で最も高地にあるブドウ畑(標高2,720m~3,329m)
・マルベック、シラーなど黒ブドウ品種が9割
✅サルタ州、トゥクマン州、カタマルカ州を南北に縦断するカルチャキヴァレー
✅カファジャテ
・カルチャキヴァレーのブドウ生産中心地
・トロンテスはアルゼンチンで最も個性的で高品質と評価
クージョ地方(中央部)
✅ラ・リオハ州、サン・フアン州、メンドーサ州
✅メンドーサ
・ブドウ栽培面積はアルゼンチン全体の約70%を占める
・以下5つのサブ・リージョン
①メンドーサ北部
・ラバジェ(メンドーサで標高の最も低い)
②プリメーラ・ソナ
・メンドーサ川流域一帯
・アルゼンチンの全醸造所の40%が終結
・マイプーとルハン・デ・クージョに分けられる
・ルハン・デ・クージョD.O.C.
③ウコ・ヴァレー
・メンドーサ市の南西
・PiPA:2019年1月、I.G.パラへ・アルタミラの小規模な12ワイン生産者が創設した団体→ウコ・ヴァレーのマルベックの個性を消費者に訴えようとしている
・I.G.サン・パブロ(2019年12月に新しく認証)
④メンドーサ東部
⑤メンドーサ南部
・サン・ラファエルD.O.C.
ワイン産地はメンドーサが中心となりますので、2つのD.O.C.、PiPA、新しく追加されたI.G.サン・パブロなど、しっかり押さえましょう!
✅サン・フアン
・メンドーサに次ぐ大きな栽培面積を誇る
・トゥルム・ヴァレーとソンダ・ヴァレー
パタゴニア地方(南部)
✅ラ・パンパ州、ネウケン州、リオ・ネグロ州、チュブ州
✅リオ・ネグロはブドウ栽培地としては最も標高が低い
✅チュブはアルゼンチン最南端のブドウ栽培地→I.G.トレベリン(2019年認証、南緯43度)
チュブは最南端ということで頻出です、I.G.トレベリンもあわせて覚えましょう!
アルゼンチンの料理と食材
✅ノルテの料理
・Humita(伝統料理の1つ。トウモロコシのすりおろしにタマネギを加えクリーム状になるまで混ぜたもの)
✅中央部クージョ
・オリーヴオイル(希少品種アラウコ種でつくるアルゼンチン独自のオリーヴオイル)
✅中央部パンパ
・自然のハーブ
・腸詰め(チョリソ)
✅首都ブエノスアイレス
・Asado(牛肉)
✅南部・パタゴニア
・ビール、チョコレート、スイーツを楽しむ習慣が根付いている
チリ
チリ概要
✅日本における原産国別ワイン輸入量でチリは1年で第1位に返り咲き(フランスが2位に)
✅2019年4月以降、チリワインにかかる関税はゼロになった
✅ブドウ栽培地は南緯27度〜40度までの約1,400km
✅フンボルト海流(寒流)
✅歴史
・16世紀半ば:スペインのカトリック伝道者がパイス種を植えたことに始まる
・1818年:スペインから独立
・1830年:政府がフランスから招聘したClaude Gayがボルドー品種を実験的に植える
・1851年:Silvestre Ochagaviaが渡欧し、1852年フランスから苗木を輸入しボルドー品種を植える
・1980〜1990年代にヴァラエタルワインブームでカベルネ・ソーヴィニヨンとシャルドネに注目→チリにはシャルドネがなかった
・1990年代 カサブランカ・ヴァレーでシャルドネ生産
日本の国別ワイン輸入量でチリが1位に返り咲きました!今季改訂ポイントです
✅気候風土
・地中海性気候
・灌漑方法(ナチュラル・イリゲーション、ドリップ・イリゲーション、ドライ・ファーミング)
・フィロキセラがいない
・究極の栽培環境(エクストリーム・ウェザー、アルティメット・クライメット)
【ウアスコ・ヴァレー】カマンチャカと呼ばれる冷たい海霧により砂漠地帯でもブドウ栽培が成立
【エルキ・アルト】標高2,200mにひらいたアルコワスのブドウ畑。紫外線が強い高地なのでトゥーリガ・ナシオナルの適正も試されている。アルコワスのエルキ川上流部ではピスコ用のブドウが栽培
【コスタ】海岸山地の山中や海に面した斜面にひらいたブドウ畑。リカンテン(クリコ)のスパイシーなマルベックやカベルネ・フランに注目
【オソルノ・ヴァレー】最南部のD.O.アウストラルに広がる湖水地方にひらいたブドウ畑。オソルノ山(チリ富士と呼ばれる)
【チロエ】2018年、オソルノよりさらに南のチロエ島にアルバリーニョなどが植えられた
【チレ・チコ】チリ最南端のブドウ栽培地(INIAが2016年にピノ・ノワール、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブランを植えた)。チレ・チコは南緯46.3度ヘネラル・カレラ湖のチリ側南岸に位置する町
灌漑方法と、アルティメット・クライメットは重要です
特にアルティメット・クライメットは最近注目されている話題でもあるため、産地の特徴も含めて覚えておきましょう
チレ・チコは今期追加され、チリ最南端のブドウ栽培地となりました!
主なブドウ品種
✅ブドウ品種栽培面積
・1位:カベルネ・ソーヴィニヨン(全体の30%を占める)、2位:ソーヴィニヨン・ブラン
✅カルメネール
・長い間メルロと間違われていた
・語源は「深紅色の」という意味
✅パイス
・チリのブドウ畑はパイスとともに歩んできた
・20世紀半ばから栽培面積が減少
✅カリニャン
・2009年に12ワイナリーがVIGNO(Vignadores de Carignan)結成→2023年6月末現在、16ワイナリーに
【VIGNOの製造基準】
①D.O.マウレ・ヴァレーのカリニャンを85%以上使用
②樹齢30年以上のブドウを使用
③灌漑をしていない(ドライ・ファーミング)畑で株仕立て(エンバソ)
④マウレ・ヴァレーのブドウである
⑤木、セメント、アンフォラ、ガラスの容器で24ヶ月以上熟成
VIGNOは頻出なので、結成の目的、ワイナリー数、製造基準など押さえましょう!
ワイン法と品質分類
✅ワインの定義
・ヴィティス・ヴィニフェラのブドウ果汁を発酵させたものに限る
・ワインはブドウ果汁の糖分だけで造らなければならない
・アルコール分は11.5%以上
✅Espmoso(スパークリングワイン)
・密閉容器中の二次発酵で得られた炭酸ガス(20℃で3気圧以上)
✅ワインの原産地呼称(D.O.)と品質表示規定1994年に規定(公告は1995年)
・SAGが管理
・チリのD.O.規定には栽培品種の特定や醸造法などに関する規制はない
✅ラベル表示規定
・ラベル表示は75%ルール(ただし、輸出ワインは85%ルール)
・D.O.ワインには以下の品質表示を加えることができる
①Superior(香味に独自性が認められる場合)
②Reserva(アルコール度数が法定最低アルコール度数より0.5%以上高く、独自の香味がある場合)
③Reserva Especial(レセルバで樽熟成したワイン)
④Reserva Privada(アルコール度数が法定最低アルコール度数より1%以上高く、独自の香味がある場合)
⑤Gran Reserva(レセルバ・プリバダで樽熟成したワイン)
チリの食文化と料理
✅Ceviche(魚介類のレモン果汁和え)
✅Empanada(伝統的な家庭料理で、具の入ったパン)
✅Pisco Sour(食前酒で、ピスコのカクテル)
ワインの産地と特徴
✅南北1,400kmのブドウ栽培地をケッペンの気候区分で以下のように分類
①沙漠気候(南緯25度):アタカマ砂漠
②ステップ気候(南緯25~32度):年間を通じて降水量が少ない
③地中海性気候(南緯32~37.5度):冬は湿度が高くて寒く、夏は乾燥して暖かい
④温暖湿潤気候(南緯37.5~50度):1年を通じて降雨がある
D.O. アタカマ
✅最北のD.O.
✅ピスコという蒸留酒を造るためのモスカテル種を栽培
✅D.O. Copiapo Valley
✅D.O. Huasco Valley
・アタカマ砂漠南部の砂漠地帯
・カマンチャカという海洋性層積雲によって冷たい海風が吹き砂漠地帯でもブドウ栽培が成立
・ソーヴィニヨン・ブランが人気
D.O. コキンボ
✅D.O. Elqui Valley
・チリで最も標高の高い(標高2,200m)ブドウ畑あり
✅D.O. Limari Valley
✅D.O. Choapa Valley
D.O. アコンカグア
✅D.O. Aconcagua Valley
✅D.O. Casablanca Valley
・1990年代にチリで初めて開拓された冷涼な畑
✅D.O. San Antonio Valley
・サブゾーンにD.O. Leyda Valley
・さわやかな酸味とミネラルの要素を持つ白ワインや繊細なピノ・ノワールで頭角を現してきている
✅D.O. Marga Marga Valley
D.O. セントラル・ヴァレー
✅チリのブドウ栽培が始まった地域
✅MOVI(マウレ・ヴァレーの栽培家と海外からの移住生産者で組織)
✅D.O. Maipo Valley
・カベルネ・ソーヴィニヨンが50%以上占める
✅D.O. Rapel Valley
・北と南に2つのサブゾーン
・D.O. Cachapoal Valley(北側)→ペウモはカルメネールの最適地
・D.O. Colchagua Valley(南側)→アパルタはチリのグラン・クリュといえる
✅D.O. Curicó Valley
・2つのD.O.サブゾーンあり
✅D.O. Maule Valley
・チリ最大のブドウ産地
D.O. サウス
✅降水量が多いので灌漑を必要としない(灌漑地域は全体の約10%程度)
✅D.O. Itata Valley
✅D.O. Bío Bío Valley
✅D.O. Malleco Valley
D.O. セカノ・インテリオル
✅クリコ、マウレ、イタタ、ビオビオの非灌漑地で栽培したパイスとサンソーに適用される呼称
D.O. アウストラル
✅2011年に認定されたチリ最南のD.O.
✅アウストラルは「南極」の意味
✅D.O. Cauntin Valley
✅D.O. Osorno Valley
・湖水地方に拓いたブドウ畑
・年間降水量1,800mmもあり、収穫期にも雨が降る
・オソルノ山は富士山に似ている(チリ富士と呼ばれている)
重要なサブリージョンが、どこの産地に属するのかを押さえましょう!
2012年に改訂された原産地呼称表示
✅気候の特徴(あるいは土壌の組成)に沿って海からアンデスに向かって垂直に区分
✅2011年に従来の原産地呼称表記に付記する格好で二次的な産地表示が可能となった
・Costa
・Entre Cordilleras
・Andes
✅ラベル表示は85%ルール
コスタ
✅チリの海岸線
✅フンボルト寒流の影響を受ける冷涼エリア
エントレ・コルディリェラス
✅チリの農業はここで始まった
✅チリワイン生産の約60%を占める
アンデス
✅山から毎朝吹き降ろす風「El Laco」
新しい原産地呼称表示も頻出箇所なので、地図上の位置と各区分のポイントを覚えましょう
サステイナビリティ・コード
✅チリワイン協会が決めた自主規制
✅以下4分野で構成する認証制度
①ブドウ栽培(グリーンエリア)
②ワイン製造プロセス(レッドエリア)
③脱炭素社会実現への貢献(オレンジエリア)
④ワイン・ツーリズム(パープルエリア)
✅ワイン・オブ・チリ・サステイナブル認証マーク(教本参照)
✅参加ワイナリーは79(チリ瓶詰ワイン輸出量の80%を占める)
✅ECOCERT、NSF、SGSの各団体が2年に1回の頻度で検証
ワイン・オブ・チリ・サステイナブル認証は近年追加項目です!
4つのエリアと、認証マーク、参加ワイナリー数など押さえておきましょう!
ウルグアイ
ウルグアイ概要
✅ラ・プラタ川を挟んで対岸にアルゼンチン首都ブエノス・アイレス
✅ワイン生産量:南米4位
✅赤ワインの生産多く54%を占める(白ワイン:11%、ロゼワイン:35%)
✅歴史
・17世紀末:スペインから初めてブドウが持ち込まれる(モスカテル種)
・1873年:Francisco Vidiellaがヨーロッパ品種を持ち帰り植える
・1874年:Pascual Harriagueがアルゼンチンよりタナを持ち帰り植える→後にウルグアイを代表する品種に(アリアゲがタナのシノニムになる)
・1893年:フィロキセラ被害→北米産台木に接木することで克服(98%以上のブドウ樹が接木)
・1965年:ウルグアイ技術研究所(LATU)設立→輸出前のワインに対して化学分析と官能検査
・1987年:国立ブドウ栽培ワイン醸造協会(INAVI)設立→国際的競争力を養う
✅気候風土
・南緯30度~35度
・温暖湿潤気候
・垣根仕立て(68%)、ウルグアイ伝統のLIRA仕立て(25%)
パスカル・アリアゲは頻出です
主なブドウ品種
✅80%が黒ブドウ品種、20%が白ブドウ品種
✅ブドウ栽培面積
・白1位:ユニ・ブラン
・黒/全体1位:タナ(=アリアゲ)
✅県別栽培面積
・1位:カネロネス(66%)
・2位:モンテビオ(12%)
✅タナ(ウルグアイのタナ=ウルタナ)
・栽培面積全体の27%を占める
・元来フランス南西地方の固有品種
・タナの名前の由来はタンニンからきている
✅マルスラン
・近年、栽培面積が増加傾向
・カベルネ・ソーヴィニヨンとグルナッシュ・ノワールの交配
✅アリナルノア
・近年、栽培面積が増加傾向
・タナとカベルネ・ソーヴィニョンの交配品種
ウルグアイが(チリやアルゼンチンと違い)暑くならないのは、ラ・プラタ川と温暖湿潤気候のおかげです。ただし湿度が高いのでリラ仕立て(Y字型に仕立てるため風通しが良い)にしたり、カビ病に強いタナの栽培比率が高かったりします!
ウルグアイといえばタナ!
シノニム、交配、栽培割合など、しっかり覚えておきましょう
ワイン法と品質分類
✅原産地呼称(D.O.)制度はない
✅Vino de Calidad Preferente(V.C.P.)
・優良品質ワイン
・85%ルール
✅Vino Común(V.C.)
・テーブルワイン
ウルグアイの食文化と料理
✅国民1人当たりの年間牛肉消費量が他国と比べてはるかに多い
✅Asado(ブロック肉を焼き上げる牛肉料理)
✅Queso Colonia(ウルグアイを代表する牛乳から造られるセミハードタイプのチーズ)
ワインの産地と特徴
✅19の県があり、うち16の県でブドウ栽培されている
✅主なブドウ栽培地域
・カネロネス(国内ブドウ生産量の66%)
・モンテビデオ(同12%)
・マルドナド(同7%)
✅気候や土壌の違いにより6つの産地に分けられる
①北部ウルグアイ川流域
②南部ウルグアイ川流域
③首都圏部
④中央部
⑤大西洋沿岸地域
⑥北部内陸地域
北部ウルグアイ川流域/リトラル・ノルテ
✅パイサンドゥ
✅サルト
・栽培ブドウは赤100%で、うちタナが半数を占める
南部ウルグアイ川流域/リトラル・スル
✅コロニア
・ウルグアイ第4位のワイン産地
・対岸にアルゼンチンの首都ブエノス・アイレス
・ウルグアイ最古のワイナリーLos Cerros de San Juanが現存
首都圏部/メトロポリターナ
✅ウルグアイのブドウ栽培、ワイン造りの中心で、ワイナリーの70%が集中
✅カネロネス
・ウルグアイで最大かつ最も重要な産地(栽培面積全体の66.4%を占める)
✅モンテビデオ
・ウルグアイ第2位のワイン産地
・首都モンテビデオを擁する
・Bodega BouzaやBodegas Carrauなどのワイナリーがある
中央部/セントロ
✅最も気温が高く、他の地域より日照量が多い
大西洋沿岸地域/オセアニカ
✅マルドナド
・ウルグアイ第3位のワイン産地
・国内で唯一、ブドウ栽培面積が増加傾向にある
・赤が75%(タナ、メルロ、マルスラン、カベルネ・フランなど)
・白が25%(アルバリーニョが最も多い)→他の地域と比べ白ブドウの割合が高い
・Bodega Garzónは雑誌などコンテストで選出されるなど注目を集めている
→ワインスペクテーター誌の世界TOP100ワイナリー2017、Wine EnthusiastでNew World Winery of the year 2018にウルグアイで初選出、World’s Best Vineyards 2021で4位
北部内陸地域/ノルテ
✅リベラ
・ブラジルのワイン産地カンパーニャ地方と国境を接する
重要産地は南部に集中しています
各産地のポイントと地図上の位置も押さえておきましょう!
サステイナブル・ブドウ栽培プログラム
✅ブドウ園向けに開発されたINAVIのプログラム
✅162のブドウ園が認証を受けている(教本ロゴマーク参照)
サステイナブル・ブドウ栽培プログラムは今期追加事項です
アルゼンチン、チリ、ウルグアイ 予想問題
理解度の確認のため、10問全問正解するまで帰れま10にチャレンジしてみましょう!
10問全問正解するまで何度もチャレンジしてみてください。問題には教本の該当ページを記載してありますので、間違った問題や解答に迷った問題は、都度教本に戻って復習してみてください。